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スイーツ商品開発で損しないための商品開発リテラシーを確認しよう
スイーツ商品開発で損しない・失敗しないポイントは「レシピを過信しない」こと。
①良いレシピ=売れる、ではない
②レシピが商品化できないリスクを知る
③費用は多めに想定
レシピを過信すると100%失敗します。【商品開発リテラシー】確認テキストを経験22年のスイーツコンサルタントが分かりやすくまとめました。
目次
- ○ 「レシピ」=自動車の「ボディー、装飾」
- ○ 手作業を量産化できるとは限らない
- ・ヴィーガンスイーツ開発された代表のコメント
- ○ レシピ所有には維持費がかかる!
- ・より商品開発リテラシーを高めるために
- ○ 商品開発リテラシー向上・まとめ
「レシピ」=自動車の「ボディー、装飾」
新商品開発に向け「レシピが欲しい!」と思った際、気を付けたいのが「良いレシピ=商品が売れる」と勘違いをすること。自動車に例えると「エンジン」を搭載せずに走れる!と思い込んだ状態です。
レシピは自動車ですと「ボディーや装飾部分」といったところ。オリジナル性が出しやすく、目立つので「重要」ではあります。しかし肝心の「走行機能」はまだ備わっていません。
走行するには「エンジン・タイヤ・ガソリン」等、諸々揃える必要があるのは自動車をご存じの方なら常識です。ただ商品開発リテラシーが足りていないと「レシピ」さえあれば!と進めてしまいがち。
レシピのみでは「走行」には程遠いのでご注意下さい。良いレシピ=「売れる商品」ではありません。
手作業を量産化できるとは限らない
△手作業で製造するカヌレ
レシピの構築は
・材料選定
・構想案を練る
・手作業による試作
ここで完成したレシピ「A」を商品化に向け「量産化」しますが、そう簡単ではありません。
レシピ「A」の量産化には
①大勢動員する「人海戦術型」
②機械にお任せ「機械型」があります。
レシピAに高度な職人技術を用いた場合、人海戦術(アルバイト要員)では上手く再現できず、機械化でも緻密な職人技が再現できず難航します。
つまり、人海戦術するつもりでレシピ「A」を構築する、機械化するつもりで…のように試作着手前に先を見据えることが重要です。
始める前に「ゴールまでの段取り」を話し合う必要があるのです。この「確認作業」にはかなり時間を要します。急ぎレシピだけサクッと下さい!で出されたレシピは、本当にレシピ止まりで「ほぼ商品化しない」代物です。レシピ費用が無駄になるので「ヒアリング」を省いたレシピ納品にはお気を付けください。
ヴィーガンスイーツ開発された代表のコメント
比類のないヴィーガンスイーツシリーズを実現した若き女性代表からのコメントをご紹介します。
~このヴィーガンシリーズは、たっくさんの人のご厚意と情熱のお陰でようやく完成したものです。1年くらいかかりました。構想を含めるともっとです。
まず我らの強い味方、知恵を貸してくれた「ママパティシエ」さん。そして身一つで押しかけた我々を受け入れてくれたH社長。
忙しい業務の合間や就業後に何度も何度も試作を諦めず開発を助けてくれたOさん、Kさん。
実際、工場にお邪魔してみるとよくわかるけど、機械を扱うのも菓子製造も超重労働だし危険。手元で作るのと機械を使うのとじゃレシピもそっくり変わってしまう。何度も何度も頭を抱えてやり直し。
機材を洗うのも一苦労。本当に。
自戒も込めて発言するけど、菓子製造を依頼する時は、(仲介会社さんを挟むなどの事情がない限り)基本的には
①直接お会いする
②実際に参加する
③機材の洗浄やお片付けをする
っていうのが本当に大事だと思う。
こんなに大変な事をやって頂いているんだって実感する。んで、絶対恩を返そう=絶対世に出そう!!って奮い立つ。
あと感謝でいっぱいになるからなんかすごい幸せになるそして責任も感じる。えげつないくらい(笑)
電話一本で「テキトーによろしく〜」ってのはやっぱりなんか寂しいし、勿体ないよなって思うんです。沢山のありがとうの機会を自ら手放すようなもんだから。
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レシピ所有には維持費がかかる!
△試作・試食会議の様子
レシピというのは「買い切り」で終わりではありません。時と共に古臭くなってしまうんです。
例えばスマートフォン。壊れてないし…と同じものを使い続けていると周囲にもっと高機能&便利で新しい機種が出てきます。そこで定期的に機種変更すると費用がかかりますよね。
レシピも時代の変化に合わせた更新が必要で、「昔から変わらない味」で売れ続けている老舗商品ほど「誰にも気づかれないレベル」でレシピを更新しています。リアルに大昔のレシピのまま放置では商品が「売れなく」なります。
そこで定期的に試作や試食会をします。つまり商品開発には「これで終わり」がありません。本腰を入れるなら、優秀な社員を1名雇う程度の費用は充てる覚悟でスタートしないと「売れ続ける定番商品」を開発することは難しいでしょう。
より商品開発リテラシーを高めるために
以下重要な記事を集めました。全てご覧いただくことで「商品化率」を高めるポイントが掴めます。各タイトルをタップすると開きます。
▷スイーツ開発で【予算10万円】あればこんなことができます ひな形の流れ
▷商品化実例スイーツ案件 もてぎ道の駅 開発の裏側ドキュメンタリー動画全8本シリーズまとめ
商品開発リテラシー向上・まとめ
商品開発リテラシーの高い方は
・レシピは重要だが開発序章だと認識している
・量産化→商品化→売れるまでのステップを熟知
・レシピ改良やメンテナンスを怠らない
反対にリテラシーが不足していると
・良いレシピがあれば商品は売れるだろう
・レシピさえあればゴールしたも同然
・レシピを1度買ってしまえば安泰
と感じています。ぜひチーム全体の商品開発リテラシーを確認してみて下さい。LINEからご相談内容をお聞かせ願います。
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◆月江 瑞穂(つきえ みずほ)と申します。
商品開発をしたり、製菓業界の知見をお話したり、パティシエに技術指導をしたりしています。10年続ける人が、わずか1%しかいない菓子業界に(こそだてしながら)22年在籍している珍獣です。菓子と現場の人づくりスイーツコンサルタント。
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