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ナッペ絞り極意

バラの花絞り 受け手が最大のポイント プロパティシエ向け理論的攻略法

2016.12.20 2020.10.09 2021.04.20
2022.4.2 2023.1.10 更新

「バラの花」絞りだけは「受け手」の活躍が欠かせません。勘違いしやすいのは「絞る手」さえ上手に動かせればOK!と思われること。バラ絞りは両手がバランス良く連動することが大切です。

プロパティシエ向けの理論的バラ絞り攻略法を経験20年超えのスイーツ技術コンサルタントが分かりやすくまとめてお伝えします。

目次

バラの花絞りとは?


▶田中 勝さんのYouTube引用
バラの花絞りは
・絞り手:専用口金(扁平にクリームを出す口金)
・受け手:プリンカップ(土台)
両手を使う絞り技術です。

動画のようにスラスラとバラの花を絞れるようになるには、特に「受け手」の動きが重要になります。

最初に「棒絞り」でクリームが立つか確認!

△板状のクリームが立てられるか
はじめに画像奥をご覧下さい。バラ絞り前に「棒絞り」をし、板状のクリームが立てられるかを見ます。

バラ口金は扁平にクリームが出てきますので、これがヘニャっと倒れなければ一旦「絞り手」の任務は合格です。

棒絞りが立てられた場合は、次のステップ「受け手のお話」に進みます。右利きなら、いわゆるプリンカップを持つ左手側のお話ですね。

絞る以上に、上手に「受ける」技術が必要

△ソフトクリームと同じ気持ちで
ソフトクリームがキレイに巻けるか?は左手(受け手)が上手に動けるかにかかっています。

マシンは一定速度でクリームをニョロニョロ出すだけなので、上手に受けるしかありません。

バラの花絞りもそれに近いです。綺麗に受け取ることが大切で「受け手が下手くそ」だとバラの形はぐにゃぐにゃになります。

絞り手:受け手の働き度合いは5:5のイメージで左手でしっかり拾いにいく気持ちで進めます。左手は全く動かさず、右手だけでバラを絞ります!というのはできません。

口金の向きでバラの形が決まる

△芯+花びら3枚でバラのつぼみ
バラが思った形にならない。ボテッと広がった形になってしまう、と行き詰まった時は棒絞りに立ち返りましょう 。真っ直ぐ棒絞りができているならバラの花びらがそんなに広がるはずはありません。

実はキレイな形にならない原因、第1位は「絞っている最中の口金の向きが間違っている」です。いつも口金はどっちを向いていますか?イメージしやすいよう「髪の長い女性」に例えてご説明します。

風の強い日に、髪の長い女性が屋外に出ると、髪がなびいて顔にかかります。向かい風になるよう体の向きを変えると、髪は後ろへ流れ、どうやら具合がいいです。

風が北→南に吹く時、女性は北を向けば快適です。仮に東や西を向いてしまうと途端に髪が顔にかかって不快だと思います。

これと同じで、バラ絞りの快適な口金の向きは「1方向」しかありません。90度向きが違うだけで全然違う結果になる、とだけ記憶しておいて下さい。

そして、「バラ絞りが上手くいかない」ほとんどの方が90度口金の向きを間違えているんです。

「ボテッ」としない秘訣・垢抜けたバラを解明

▲プリンカップを真上から見た図です

ここから先は60分のレッスン枠を「手っ取り早く」お伝えします。そのままお伝えすると長すぎて読む気が失せ、「手っ取り早く」だと完璧にはお伝えできません。ですので「ふーん、そんなもんか…」と読み流して下さい。

図にある中心の●はバラの芯です。口金の先が芯に向いている状態を示しています。ほとんどの方が、この構えでプリンカップを回し→芯にクリームをまとわせるように絞っていると思います。でもこの構えはバラの花びらが広がってしまいます。

例えば、一番外側の花びらを咲かせたい時に使うと良いです。では前半はどうするかというと、

バラ絞りの 前半・後半 正しいやり方

▲前半は口金の腹が芯に寄り添う向きにします

図の状態でプリンカップを回し→クリームを絞り出すと上手くいきます。「いや、違いが分からない…」ですよね。無理もありません。60分レッスンでご説明してようやく「??」が「!!!」に変わると思って下さい。

簡単に言うと「芯の真横に短く棒絞り」をすると花びらが広がりません。バラ絞りができると色々使え便利です↓↓ 工夫次第で商品単価も上げられます。

▶パリコーヒー渋谷/ご紹介ブログから引用

2級技能検定でも使うバラ絞り技術

△チョコレートで絞るバラの花
お菓子の国家資格(実務試験)にも使われる技術です。受験にご興味のある方は以下の記事をご覧下さい。

バラの花絞り・まとめ

ご説明しきれず申し訳ないのですが、バラ絞りは「受け手」のトレーニングをする・「口金の向きのルール」を学ぶことで、あっけなく解決します。

バラ絞りができると「余白が気になる時」「さみしい感じがする時」「ボリュームに欠ける時」1つ2つ添えるだけで、ケーキを華やかにしてくれます。スラスラできれば一目置かれる技術とも言えます。

もしLINEで「バラの練習画像」を送信いただければ「個別アドバイス」をプレゼント致します。

登録だけですと、どのプレゼントか分からないので、ぜひ画像かコメントをお願いします(^.^)

◆月江 瑞穂(つきえ みずほ)と申します。

ナッペや絞りでプロを極めてパティシエを続ける方を応援しています。10年続ける人が、わずか1%しかいない菓子業界に(こそだてしながら)23年在籍している珍獣です。

つきえ経歴(←タップしてご覧下さい)パティシエを続ける方の練習指導・コンディションを整えるスイーツ技術コンサルタント。

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