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スイーツ開発時の初期設定項目・ターゲットの【味覚レベル】について
スイーツ開発時の初期設定の1つにターゲットの【味覚レベル】があります。味の感じ方は千差万別で「美味しい!」が「全員一致」する値はありません。
例えば同じ強さの「香水」でもキツく感じる人、心地よく思う人がいます。開発商品を迷宮入りさせない設定とは?経験20年超えのスイーツ技術コンサルタントがまとめてお伝えします。
目次
味覚レベルの10段階とは
△味覚の鋭さを10段階で表している
仮に味覚レベルを10段階とし、1は薄味・10は濃い味を好むとします。5や6が標準のイメージです。
実は味覚は「生活習慣」に大きく左右されます。中でも普段の「食生活」の影響が最大で、私(月江)も自身の食を変えつつ10年かけ味覚を変化させました。
加工食品を好む人(レベル10)は「よりハッキリ」した味を好む傾向があり、自然な食品を摂取している人(レベル1)は味付け自体を嫌います。正反対ですね。
誰のベロ(舌)に合わせるのか
ちなみにレベル10と1の両者に「標準味付のスイーツ」を食してもらうと
・レベル10からは「味が薄い」と評価
・レベル1からは「味がキツイ」と評価
されます。
いずれも良い評価が得られません。ここでの高評価はレベル5や6の人から得られます。開発の初期段階で誰(どの舌)に照準を合わせるか明確にすることが非常に重要です。
大勢の意見は参考程度に
より多くの人に試食をお願いして意見を集めること自体は良いのですが、可食部についてのコメントは参考程度に考えるべきです。
無作為の試食メンバーの中には味覚レベル「1~10」の人が混在しています。ここで何を出しても満場一致で異議がないスイーツは存在しないからです。
意見に振り回されていくら開発を続けても「正解がない」ため不毛です。意見を集める際は「可食部」の味覚面についてではなく「可食部以外」の商品差別化のヒントを探すつもりで行うと良いでしょう。
・パッケージの開けやすさ
・携帯のしやすさ
・ゴミ処理のしやすさ
味が美味しいから売れる時代は100年前に終わっています。
▷スイーツ商品開発にて自分の味覚レベルを知る+味覚を良くする方法(←タップすると開きます)
ターゲットの味覚レベルを設定・まとめ
スイーツ開発時の「ターゲット」(お客さま)を設定する際、性別や年齢だけでなく「味覚レベル」も併せて決定することが大切だと思います。
そして「照準を合わせた味覚レベルの持ち主」以外の意見はほどほどに無視する強さが必要です。意見が多過ぎるとかえって統率がとれず意に反した方向に物事が進みます。
商品化ならず開発が頓挫する原因第1位が「無作為のみんなの意見」を聞くことです。
LINEからご相談内容をお聞かせ願います。(月江直通で自動情報配信ではございません)
◆月江 瑞穂(つきえ みずほ)と申します。
商品開発をしたり、製菓業界の知見をお話したり、パティシエに技術指導をしたりしています。10年続ける人が、わずか1%しかいない菓子業界に(こそだてしながら)23年在籍している珍獣です。スイーツ技術コンサルタントとして活動中。
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