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スイーツレシピの扱い方で間違いやすい3つの落とし穴 正しい活用法とは

2017.12.1 2021.12.7 更新

「美味しいスイーツのレシピが欲しい!」そう思われる方は多いと思います。ただ、レシピを過信してはいけません。スイーツのレシピ(作り方)表は、音楽に例えると「譜面」です。

譜面が読めない人に譜面を渡しただけでは曲は再現できないように、スイーツもレシピさえあれば安泰というわけではありません。経験21年のスイーツコンサルタントがお伝えします。

目次

レシピとは、音楽の「譜面」である

スイーツの「レシピ」は、音楽で言うと「譜面」にあたります。譜面だけ存在しても、譜面が読める人(再現できる人)がいないと、それは意味を成しません。

スイーツも「レシピ」に加え「読み取る力(人)」が必要です。レシピが正しく読めないとスイーツは忠実に再現されず、読む力次第でレシピが「生きる」ことも「死ぬ」こともあります。以下、レシピの扱い方で間違いやすい3つの落とし穴を、ご覧下さい。

レシピ取扱い 間違いやすい3つの落とし穴

スタートから材料を自己流で増減する

例えば、「甘さ控えめ」「カロリーオフ」したいから「砂糖」をちょっと減らしてみよう!など「〇〇したら、もっと良くなる」に違いない!と、お手元のレシピをいじってみたくなる気持ちは良く分かります。#私も昔やってました

しかし、確実にそれは「失敗」に終わります。お菓子というのは構成が思ったより複雑で「化学」の要素が大きいです。「ピーマンと人参の炒め物」から人参を取ったら、ただの「ピーマン炒め」になった!のように分かりやすくありません。

単純な足し算・引き算でなく、スイーツは材料が相互作用し合って構成されていて「ジェンガ」という積み木タワーをイメージされると良いと思います。1パーツの抜き差しだけで、全体が総崩れするリスクがあるのです。

どのパーツをどの程度まで抜くことができ、どこにパーツが差し込めるのか、法則を勉強せずして、安易に材料を増減することは、スイーツに関してはできないのです。それが自由自在にできるのはパティシエ全体の1%と言われています。

大きさや形状を変えてしまう

△オリジナルレシピ・生米粉のカヌレ試作中

スイーツを開発しているとアイデアが沢山湧いて出てきます。「もっと小さく」したら可愛らしい!とか「すごく大きく」したら話題になるんじゃないか等、大きさや形状を操作したくなる時があります。

これもそう話は単純でなく、大きさや形状が変わると「味わい」も変化します。例えば「たこ焼き」をご想像下さい。仮にたこ焼きが「ビー玉」サイズに「極小」になった場合、味わいはどうなるでしょうか。それはもう「たこ焼き」ではないような気すらします..レシピは全く同じでも大きさが与える影響は相当あります。

「小さく・大きく・厚く・薄く」なれば、味わいが変わる・オーブンでの焼き時間が変わる、作業効率が変わる等、ご想像以上に大きな変化があるものです。

熱源や器具・型類を変えてしまう

△シリコン型に変えて、カヌレ試作の様子

スイーツの場合、型は大まかに2種類「金属製」の型・「シリコン製」の型があります。

お手数ですが、遡って画像を比較いただくと、先のカヌレは「金属型」(黒色)で焼かれ、ここにあるカヌレは「シリコン型」(オレンジ色)で焼かれています。肝心のカヌレ表面の色ツヤ・質感など違いにお気付きでしょうか。食してもらうと「カリカリ具合」も違いがハッキリ分かります。

シリコン型は、金属製に比べ、複雑な形やオリジナルの形が低価格で入手できるため、お手軽で人気があります。ただ、型の素材を変更することも、スイーツ「味わい」変化の大きな原因となります。

例えば、炭火焼「焼き鳥」屋さんの「名店レシピ」をそのままに、ご家庭のフライパンで焼き鳥を焼き上げたら、それは果たして同じ味わいになるでしょうか..これはもはや「炭火」ではないですし、焼き鳥の「味も香りも食感も」全て違ってしまうと思いませんか?

熱源や「型」を変えると熱の伝わり方が変わります。強く一気に熱が伝わるか、じんわりゆっくり火が入るかで、スイーツレシピの再現精度は大きく変わってしまうのです。

自己流はダメ!正しいレシピ活用法・まとめ

おそらくご想像よりも、スイーツレシピというのは実に「もろく繊細」なものです。ほんの些細なことで、同じものが再現できなくなります。

「初回はレシピ通りに」それが鉄則です。ともすればアレンジしたつもりがなく、レシピ通りにやってさえ「どこか誤差」が出てしまうもの。

当方では上位1%のパティシエがチームとなって、作業時の室温や湿度など「レシピに見えない」外的要因ですら、考慮し最善のスイーツレシピ作成を行っております。

LINEから「商品開発料金」とコメント送信いただき、ご相談内容をお聞かせ願います。
登録だけですと、ご用件が分からないので、ぜひコメントをお願いします(^.^)

◆月江 瑞穂(つきえ みずほ)と申します。

商品開発をしたり、製菓業界の知見をお話したり、パティシエに技術指導をしたりしています。10年続ける人が、わずか1%しかいない菓子業界に(こそだてしながら)21年在籍している珍獣です。菓子と現場の人づくりスイーツコンサルタント。

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