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日本人が古代から食べていた物を推察してみる
日本人が古代から食べていた物を推察することで、現代人の食を見つめ直してみたいと思います。安さや便利さを得た代償に、失うものがある事を思い出すため
昔の人々の暮らしを勉強中です。~「食」を委ねると己を失う~を掲げ、余分を削ぎ落した『月江スイーツ』(エゴ100%で創る日本古代甘味)に関連した1つの考察のまとめです。
目次
古代人が食べていた物は何か?
古代人は何を食べていたのでしょうか。私も見てきたわけではないので、単なる考察に過ぎませんが…
ライオンは肉食。シカは草食。では人間は?私は「雑食」だと思ったのですが、それは「食習慣」と呼ばれ、どちらかというと後天的な流れになります。
もっと本質的な見方に「食性」という観点があって
食性とは、その生物の体や器官、臓器や分泌物で判断するのだそうです。
例えば現代人は肉を食べますが、もし古代人が武器や道具なしで自然界で獲得して肉を食べるのは困難です。犬には早く走る脚と牙があったり、猫には鋭い爪と柔軟性があって...
でも人間は?肉も難しいですが、鳥・魚も、身一つで捕獲するのは難しい。道具なしでは農業も出来なさそうです。人間がその体で獲得できるものは、ごく限られた木の実や果物ぐらいでしょうか。
つまり、生物学的な人間の食性はどう考えても「草食寄り」で、かなり種類の限られた殻が割れるナッツ類のような物しか食べられない爪や歯や手脚の造りになっているようです。
犬歯という、多少は引きちぎる能力を持つ歯があるので雑食の素質はあるように思いますが、できれば自然に木の実がなるような温暖な土地で暮らすことに向いている身体の構造に感じます。
知能のずば抜けた発達がなければ、人類はとっくに淘汰されて滅んでいたかもしれません。
知能の発達&道具の発明と、体(器官)の進化を比べると、体の進化は、知能や文明の発達より時間がかかります。狩猟や農業の歴史は、せいぜい4千年程度で、ホモサピエンスの歴史は数万年単位でしょうか。ゆえに人の体は新しい「食習慣」についていけない状況です。
例えば、膵臓。現代の食事で摂取する糖質や炭水化物摂取量に比較すると、サイズの小さい臓器なのだそうです。
インスリンという血糖を吸収する大事な酵素を出す器官なのですが、糖質摂取量に比べて明らかにサイズが小さいため疲弊して、インスリンを作れなくなるのが糖尿病です。
木の実は糖質が少ないので、ナッツと少量の果実を食べていた時代なら膵臓の大きさは小さくてもよかったものの、それでは現代では追いつかなくなってしまった。
現代人が糖類を大量に食べるようになるとは、人体は予想できていなかったはずで…
自然界の動物は己の食性に合わないものは食べないそうです。例えば大人になっても、まだ「乳」を摂取するのは人類だけ。おまけに他の種の生物の「乳」です。
乳製品も、実は食物が乏しく、厳しい気候の土地に住み着いた民族の特殊な「食習慣」であって、実はかなり特異な食習慣と言えます。他に食べる物が無いから、仕方なくそうなったのでしょう。
時々耳にする、乳製品を摂るとお腹がゴロゴロしたりアレルギーになったりするのは、人類の約7割は乳糖を分解する酵素を持っていないことによります(乳糖不耐症と呼ばれる)
実は特殊な病気でもなんでもなくて、乳製品飲んでも平気な人の方が少数派なのだそうです。
食事に迷った時には、爪も牙も無い人類が、もともと持っている「食性」に合った食事を考える。それが優良な腸内細菌や元気な免疫細胞たちを育てる一番の近道だと思います。