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スイーツ開発が止まる本当の理由|「レシピ」ではなく“ヒアリング”で決まる

スイーツ開発の約9割は商品化前に頓挫するのが通例です。しかし、その原因はレシピの出来栄えではありません。本当の原因は、スタート時のヒアリング不足による設計ミスにあります。実は、ここでほぼすべてが決まってしまいます。
本記事では、なぜ開発が止まるのか、そしてどうすれば止まらずに商品化まで辿り着けるのかを、プロの視点から「構造」として解説します。経験25年以上のスイーツ技術コンサルタントが現場で培った知見をもとに分かりやすくお伝えします。
目次
なぜヒアリングで全てが決まるのか
スイーツ開発のゴールとは「美味しいものを作ること」ではありません。「売れる構造を設計すること」です。
そのためには、
・誰が作るのか
・どんな設備で作るのか
・いくらで売るのか
・どこで売るのか
・どのくらいの数量なのか
・どんなシーンで食されるのか
・誰が買うのか
・皆で食べるのか、1人で食べるのか…
実に多く事柄を最初に聞き切る必要があります。
これをやらずにレシピを作るのは、設計図を見ずに、雰囲気で家を建てるようなものです。あなたは家族と住む大切な家を設計図ナシに建て始められますか?
|実際に起きているズレ
実際の案件ではこんなズレが起きています。
当方では「売れる商品を作りたい」(5年10年後まで想定している)
クライアント側
「美味しく作れるレシピが欲しい」(目先の話をしている)
似通っていますが目的がズレているんですね。この状態で試作を重ねても、意見が合致せず双方ケンカのようになってしまいます。結果
・時間だけかかる
・コストだけ増える
・結論が出ず、迷宮入りする
となります。
ヒアリング不足が引き起こす問題
ヒアリングが足りないと、必ず以下のような状況になります。
・製品に求める希望条件をいくつも欲張って挙げてしまう(婚活が失敗するケースのように相手に対する条件を列挙して合致しないと、すぐに排除してしまう)
・正解をどこまでも追い求めようとする→正解がない場合も多い
・評価軸が主観的で曖昧(依頼者の采配で全て決まってしまう)
・レシピ主義が強い→レシピは音楽の譜面のようなもので、読み手の力量で価値が決まることを理解されていない(猫に小判となる事も多い)
・製品に求める条件はトレードオフの関係であると理解されていない(何かを得るには何かを諦める必要がある)
・開発業務はこそだてと同じ。一緒に「育てる」という意識がなく、丸投げ姿勢の場合は難しい
つまり歯車が噛み合わず「商品化に至らない」のです。
|レシピは最後でよく、先にヒアリングです
① ヒアリング
② 設計
③ レシピ
しかし多くの現場は逆になっているケースが多いように感じます。いきなり③から始めようとするのです。
|プロがやるべきこと
試作やレシピ構築へ進む前に、徹底的に聞く。共有する。すり合わせが大事です。その上で初めてレシピを組みます。
|よくあるケース(リアルな話)
よくあるのは、当方で試作を1回実施したものの「これなら自分達でもできるのではないか?」と取引を中断。結果どうなるか。→ 開発が止まり商品化に至ったケースは1つもありませんでした。原因は明確です。【試作1回で完璧を求めてしまうから】です。
結果を急ぐと、前提条件のすり合わせ不足に陥ってしまいます。すり合わせ不足のまま着工してしまうと、商品化は失敗するのです。販売商品のレシピ構築というのは、家庭の惣菜レシピのように簡単にポンポン思い付きで作れるものではありません。
|ではどうすればいいのか。答えはシンプルです。
レシピを作ろうと急がないこと。こだわりの家を建てるのに、急いで設計図を練る時間を与えてもらえなかったら、どうでしょう?良い家は建ちませんよね。
目的
条件
制約
優先順位
それらを言語化する。これが揃えば 開発は止まりません。
スイーツ開発が止まる本当の理由・まとめ

スイーツ開発で最も重要なのは技術でもセンスでもなく、ヒアリング力です。もし今、試作がうまくいかない、開発が進まない、方向性がブレているのであれば、一度立ち止まってみてください。〇〇はどうしよう等と「悩む時間」を費やしても「行動」が、どんどん遅れてしまいます。それより必要な行動に絞って戦略通りに効率良く動く方が確実に結果が出ます。
うーん、これを聞くべきか…?迷った時点でLINEから、お気軽にご相談下さい(月江直通で自動情報配信ではございません)
◆月江 瑞穂(つきえ みずほ)と申します。
商品開発をしたり、製菓業界の知見をお話したり、パティシエに技術指導をしたりしています。3年続ける人が、わずか1%しかいない菓子業界に(こそだてしながら)25年超えで在籍している珍獣です。スイーツ技術コンサルタントとして活動中。
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