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「レシピ=楽譜」論─ヒット商品を奏でるのは技術と表現力次第

2020.03.19 2020.3.19 2025.6.1 更新
レシピを得ただけでは同じ製品は再現できない。これはプロの世界では常識です。それを踏まえた上で、味・見栄え・再現性・作り手の技術を最大化するためにプロが作り込んだ『良いレシピ』とは。
MOTHERSWEETSが納品するプロ仕様レシピ、譜面読み指導、売れる商品に育てる仕組み、失敗例から学ぶ改善ポイントまで詳しく解説致します。
目次
【良いレシピ】の定義とは

『良いレシピ』って何?─いいレシピって、どんな定義なのでしょう。まあ仕上がりの良さ、味の良さは求められますよね、その上で簡単にできるとか。
ビジネス的には『ヒットする、売れる』も含まれているように思います。ただレシピとは【自分のものに】して使いこなせないとならず、手にしただけなら『豚に真珠、猫に小判』なんです。残念ながら
でも一般的にはレシピさえ手に入れれば攻略したも同然!と思われがち(レシピ通りにやれば誰でも同じにできると思われている)
いや、同じレシピ納品しても事業者毎に全く仕上がりは違うし、音楽の世界だって同じ楽曲を、それぞれのアーティストに渡したら仕上がりは一緒にならないでしょう
そして難しい楽曲になれば、力が及ばない者には扱えなくなります。ただそれは楽曲が悪いのではなく、表現者の力量不足で
歌唱力も演奏力もなく、譜面も読めず、練習する時間もない、それでも上手くできて、ヒットする楽曲下さい、みたいな『レシピに頼り切り』でOKなのが『良いレシピ』ってイメージなのでしょう(上手くいかないのは悪いレシピのせい)
プロの世界には、そんな都合の良い物はないのです。勉強して、鍛錬して、実践して、失敗して、ようやくレシピを読めるようになって、それなりに表現できるようになる
ってのをやんわりお伝えしながらプロが限界まで作り込んだ『良いレシピ』を納品しつつ、譜面の読み方や技術指導を付帯して…というのがMOTHER SWEETS(私共こそだて世代パティシエチーム)の仕事です
楽しいですよ。何事もラクして極められるものはないんですよね。同じカヌレのレシピでも仕上がりはそれぞれです
レシピは道具に過ぎない

レシピを使いこなすには技術が必要で、未経験の場合は特に伴走者が不可欠です。そこでMOTHERSWEETS が提供する『良いレシピの再現性を高める』 3 つのステップ支援をご紹介します
①レシピ納品:25 年の現場知見を凝縮した完成度の高いレシピ設計
②技術指導:譜面の「読み方」を個別レッスン
③伴走サポート:試作代行〜改良〜市場投入まで並走
こうして「作り手の技量格差」を最小化します。
40年カステラを焼き続ける職人の話

40年間毎日同じカステラを焼き続ける職人の話です。─40年で【100点満点】のカステラが焼けたのは3回だけ─。40年も同じ作業をしているのに95点や98点にはできても、満点にできない理由は何故だと思いますか。
──それは毎日『製造条件が異なる』からです。
昨日と今日では、天気(湿度や気温、風の有無)が違う、自分の気分や体調が違う、仕込む量が違う、季節によって卵の状態が違う(鶏も夏バテします)などなど…
つまり毎日同じ事をしていると違う物が出来上がってしまうので、条件の差を埋めるように経験則で【塩梅】を取っているのです。
良い職人は微調整しながら作業を進めるため、仕上がりがいつも『ほぼ同じ物』にできます。対して未経験者はレシピ通りに毎日全く同じ事をやるため、完成品のバラつきが大きいのです。
昨日は上手くできたのに、今日はなぜこうなったのか…も正直良く分からないというのが現実でしょう。レシピはヒントにはなりますが、その通りにやれば全てが上手くいくものではないのです。
レシピの取扱説明書

レシピは扱う人次第で価値が変わるよ、手にしただけでは『豚に真珠、猫に小判』になり得るため次のような点に注意してほしいです。詳細は記事をご覧下さい
▷レシピ取扱説明書・MOTHERSWEETS®オリジナル(←タップすると開きます)
『レシピ=楽譜』論・まとめ

レシピとは最低限の情報を記したもので、一人前になれる書ではありませせん。一流の域に到達するにはレシピに言語化されていない行間を読み解く必要があります。
それは音楽の『楽譜』のようなもので、表現力次第で完成状態が良くも悪くもなります。材料の声を聴き、温度や湿度環境を踏まえ、タイミング調整練習を重ねて初めて“レシピ通りの完成品”ができあがります。
MOTHERSWEETSではレシピの思想を説き、技術指導を実施することで、再現性、高商品化率に向け丁寧に伴走します。目標を整え、次のヒット商品に向けたアシストを行います。〇〇はどうしよう…等と「悩む時間」を費やしても「行動」が、どんどん遅れてしまいます。それより必要な行動に絞って戦略通りに効率良く動く方が確実に結果が出ます。
うーん…これを聞くべきか…?迷った時点でLINEから、お気軽にご相談下さい(月江直通で自動情報配信ではございません)
◆月江 瑞穂(つきえ みずほ)と申します。
商品開発をしたり、製菓業界の知見をお話したり、パティシエに技術指導をしたりしています。3年続ける人が、わずか1%しかいない菓子業界に(こそだてしながら)25年在籍している珍獣です。スイーツ技術コンサルタントとして活動中。
つきえ経歴(←タップしてご覧下さい)
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