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「高校生×町おこし!」挑む、ご当地菓子プロジェクト完全ガイド

2018.12.18 2025.5.14 更新
高校生(中学、大学含む学生さん)が地元の魅力を、ご当地スイーツで発信!学生ならではの強みや、ストーリー・味づくり・SNS 拡散、試作PDCAを含めた地域創生の成功実績からなる

土産品で口コミを生む仕組み、土地の魅力を全国へ届ける具体策について経験25 年のスイーツコンサルタントが分かりやすくまとめてお伝えします。

目次

1. その土地“らしさ”をリサーチする

特産品・旬の素材、土地の名産(例えば果物、海藻、塩、黒糖など)から選定。収穫時期や生産量、味の特徴を調べる。土地の“色”と“香り”を決める

【歴史・文化的背景】
昔から土地で親しまれてきた食文化や行事菓子を調べ、伝承される逸話や伝説をヒントにストーリーを組み立てる。

2. コンセプトを固め・ターゲットを決める

今から作る商品は、島外からの観光客向け? それとも地元の学校行事や、近隣住民のお茶菓子ですか?

ベネフィット(魅力の訴求点)を決めよう
「特産品である○○の香りが楽しめる」「ふわっと島の潮風を感じる」など、五感で感じる特徴を言語化。なぜその素材を選んだのか、どう工夫したのか、数字や写真を交えて「説得力のある物語」を語ると◎です。

3. レシピ試作のステップ

商品の選定はクッキー、マドレーヌ、羊羹など、製造・保存のしやすい形態を選ぶ事。

次に【素材の組み合わせ実験】をします。
例えば、塩蔵わかめの塩味を活かした塩クッキー、柑橘の皮入りフィナンシェ 、黒糖の羊羹など。

試作→評価→改善

少量ずつ配合を変え、食感・風味の変化を記録。クラスメイトや家族に試食してもらい、フィードバックシートを作成。

4. パッケージ&ネーミング

まず顧客に興味を持ってもらう、選んでもらう、食べてもらうには、ビジュアルが非常に重要です。いくら『美味しいよ!』と訴えても味の良さは食べてもらわないと伝わりませんので。

土地の風景や伝統柄、色をモチーフにしたロゴ・パッケージデザインを選定すると良いでしょう。土地の地図シルエットを、そのまま抜き型にしたり、名所(火山・灯台・橋 etc.)をミニマルにアイコン化するのも手です。

また覚えやすいネーミングも大切で、あだ名が付けやすい親しみのある名称や、地名をもじったり、郷土語を取り入れたりしてオリジナリティを出すのがポイントです。

その後、SNS活用やクラウドファンディングにてプロモーション&フィールドテストを実施します。高校生ならではの推進力としてSNS タグを考えてみて下さい 。

例えばInstagramで「#ご当地スイーツ」などハッシュタグを作成、制作過程や試食動画を投稿します。商品は学校・地域イベントで販売、
もしくは文化祭や地区のお祭りでブースを出し、直接お客さんの反応を聞くのも良いでしょう。

❶小ロット試作→❷学校/役場、道の駅などで販売→❸アンケート→❹改良、これだけでも“高校生発” のニュース性が生まれます

「土地の魅力を伝えたい」という想いを大切に、一歩ずつ形にしてみてください。

4. ご質問&回答

△とある『島』からの質問コメントに回答します(島ならではの菓子を開発されています)

黒糖に何を合わせたら良いか?
──「濃厚な⽢さ+香ばしさ+ミネラル感」をどう生かすか

狙う味わい コーディネート素材 組み合わせの理由/活かし方

①酸味でキレを出す 島みかん・レモン・パッションフルーツ 黒糖のコクを柑橘酸がリセットし、後味が軽くなる /ピールやジュレ

②塩味で深みを足す 島産海塩・味噌・発酵バター  ミネラル同士が共鳴し、⽢じょっぱさで“もう一口”を誘う /塩キャラメル風フィリング

③スパイスで香りを伸ばす 生姜・島とうがらし・シナモン 黒糖の濃厚な香りにスパイスの揮発成分が加わり、⾹りの余韻が長く続く /クッキーやガナッシュに

④ナッツでコクを強調 アーモンド・くるみ・ごま・ピーナッツ ナッツ油脂が黒糖のコクを強化 プラリネ化(ナッツと焦がした黒糖をミックス)して生地に練り込む /トッピングに

⑤クリーミーさで包む 全粉乳・豆乳・ココナッツミルク “まろやか膜”が黒糖の角を取る プリン・ムース・ソフトクリーム基材に最適
フルーツ香で軽やかに バナナ・パイナップル・無花果 トロピカル系のフルーティーな香りが黒糖の重厚感に合う。フルーツの乾燥度合いでバランスを取る

【素材選び 5つのチェックポイント】
土地の素材で統一するのが基本
島産素材(島みかん・島塩) × 島黒糖は“地元パワー”が語りやすい。

甘味カーブの補完
黒糖は甘味立ちが遅く余韻が長い → 早くキレる酸味・塩味を添えると相性が良い

水分活性
黒糖は吸湿性が高い。サクサク系なら粉糖コーティング、しっとり系なら高含水 可能

色コントラスト
黒糖の色を映えさせる白・黄・緑(柑橘ピール、明日葉パウダー、豆乳ムースなど)を配置

⾹りの段階化
“第1⾹”に黒糖、“第2⾹”にスパイス、“第3⾹”に柑橘オイルを重ねて多層フレーバーに

月江から1言

黒糖は「時間差で広がる⽢さ」が最大の個性です。その余韻をどう切るか・どう伸ばすか─パートナー素材の酸味・塩味・⾹りを活用します。まずは黒糖+島みかん+海塩のキャラメルサンドクッキーなど、小ロットで試してみてくださいね。応援しています

高校生発、ご当地スイーツ開発の方法・まとめ

土地の味は“物語”で完成します。素材も形も名前も―すべては “土地らしさ” を伝えるためのツールです。商品開発で最も大切なのは、常に「これを食べた人がどんな景色を思い浮かべるか」を想像し続けること。

高校生(学生さん)という肩書きは、実は最強のブランドです。固定観念もなく、自由な発想と行動力が町の未来をぐっと引き寄せます。失敗も学びの燃料。小さな改善を重ねれば、必ず“土地を知ってもらう商品”に仕上がります。

**さあ、みなさんの手で “おいしい、ご当地スイーツ” を世界へ届けましょう。**応援しています。

○○はどうしよう…等と「悩む時間」を費やしても「行動」が、どんどん遅れてしまいます。それより必要な行動に絞って戦略通りに効率良く動く方が確実に結果が出ます。

うーん…これを聞くべきか…?迷った時点でLINEから、お気軽にご相談下さい(月江直通で自動情報配信ではございません)

◆月江 瑞穂(つきえ みずほ)と申します。
商品開発をしたり、製菓業界の知見をお話したり、パティシエに技術指導をしたりしています。3年続ける人が、わずか1%しかいない菓子業界に(こそだてしながら)25年在籍している珍獣です。スイーツ技術コンサルタントとして活動中。

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