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苺争奪戦!青果・買い付け担当のリアルとクリスマス直前の在庫確保術

クリスマス目前、国産苺は“赤いダイヤ”。若手バイヤーが組織の中でどう動き、どうやって品薄・価格高騰を乗り切るのか──実体験ベースで業務フローと課題を解説。
また各業態(ヤマザキ・不二家・シャトレーゼ・コンビニ・ホテル)の苺入手対策を徹底解説。経験25年のスイーツコンサルタントが分かりやすくまとめて、お伝えします。
目次
- ○ 1. 若手の苺(青果)バイヤー5大タスク
- ○ 2. 苺不足が直撃する痛点とは
- ○ 3. どう乗り切る?業態別・苺確保の実戦テク
- ・若手バイヤーが上司を説得する“数字の作り方
- ○ 若手バイヤーの苦悩
- ○ 国産生苺の争奪戦クリスマス・まとめ
1. 若手の苺(青果)バイヤー5大タスク

青果バイヤーの1週間は ①需要予測 → ②交渉・発注 → ③入荷検品 → ④在庫・廃棄管理 → ⑤売上振返り、の繰り返しです。─ここに “国産苺が足りない” という非常事態が絡むと、全工程にひずみが出るのが現場のリアルです。代表されるのが苺の端境期やクリスマスの繁忙期となります。
2. 苺不足が直撃する痛点とは
痛点 何が起こる? 現場での“あるある”とは。需要予測ミス(発注不足・過多) 単価高騰 予算内だと求めるクオリティー(飾りに使えるレベルの苺)に達しない 同じ予算でケーキ台数を減らすか、粗利を削るか…検品時のロス 軟果・傷果率が平時の2倍(使える苺を選別する手間と時間) 歩留まり悪化 廃棄リスク
3. どう乗り切る?業態別・苺確保の実戦テク

業態 主な対策 キモになるポイント
ヤマザキ(大量洋菓子)使用量の多さ、フレッシュ苺を旬しか使わないことで品質安定化
不二家(専門チェーン) ・年契約&訪問
・ブランド苺「あまおう」を死守するため前もって数量確約
シャトレーゼ(契約農家直送)ハイブランドのYATSUDOKI ・全国5県の自社農園推し苺フェアを1月に開催 直送スピード勝負。端境期は産地リレーで穴埋め
コンビニ各社 ・クリスマスは予約制で需給調整(各専門チェーンに分散)・苺以外のケーキ比率UP 数量限定
洋菓子専門店 ・“顔の見える農園”と少量高質契約
・数量限定/価格上乗せ 足りなければ他フルーツケーキへ誘導
高級ホテル ・超プレミア苺を区画買い・栃木壬生の苺は98%が東京へ出荷される・1台2~8万円で限定販売 品質最優先、台数を絞ってでも国産生苺のみ使用(輸入苺は使わない)
若手バイヤーが上司を説得する“数字の作り方
粗利・リスクシナリオシートを作る
「苺単価+200円なら粗利▲3%、廃棄率+1.2pt」のような、ある程度の型を用意
乳製品バイヤーと売価改定を半々で調整 → 承認が速い
代替メニュー案をセット提案
苺が足りない分、チョコケーキを+●%販促 ⇒ 全体粗利±0に着地
青果担当の視点で見る“苺争奪戦”攻略ポイント
産地リレー × 事前ロット予約
商品数量限定で計画予測しやすい状況を作る
データ+現場勘を可視化 — 若手は“数字と言語化”で信頼を勝ち取る
クリスマス苺は毎年“赤いダイヤ”状態。需要が爆発する数日間に備え、夏から設計図 を描いておく。
若手バイヤーのための「苺争奪戦」攻略ガイド
― クリスマス前に“赤いダイヤ”を切らさない 5 ステップ ―
クリスマス苺の状況
需要の一点集中:12/22-25 の 4 日間で年間出荷量の 7%が消える。
相場高騰:業務用単価が平年比+30%になった例も(2023 年)
若手バイヤーの苦悩

フェーズ やること 苦労ポイント
◆需要予測 レジの販売記録と宣伝計画をつなぎ合わせて、来週どれだけ売れるか計算する 天気が予想とずれると売り上げが ±2割ほど外れる。
◆発注の交渉 取引先の仲卸2社以上から値段を聞き比べ、1社に数量を決めて頼む 市場の相場が急に上がると、予定の単価で買えず品物を押さえ損ねる。
◆検品 入荷した実を抜き取り、糖度(甘さ) と 色合い を測る。 傷みやつぶれが多いと、使える量が減り歩留まりが悪くなる。
◆在庫と廃棄の管理 使いきれない苺が出そうなら、早めに別の菓子や冷凍ストックに回す。 品質不良品を入荷すると、短期間で一気に傷み、捨てる量が増える(検品が大切)
◆社内の調整 利益を守りたい営業側と、値上げしたくない販売側の板挟みになる。
天気一つで売れ行きは大きく変わり、読みが外れると「高い値で買ったのに売れ残る」「安く買えたけど足りない」という事態が起きます。
若手の担当者は、早めの予測修正→仕入れ数量の再調整→余った時の使い道確保 を常に考えて動く必要があります。
夏季には予測注文量を仲卸に提出。ロット予約は 11 月中に
苺以外のケーキを強化し需要分散
部門(仕入れ・製造・販売・宣伝 )同士が情報を共有し合うこと。
国産苺が足りない、値が急に跳ね上がることにより起こる 在庫不足・客の不満 など連鎖的な二次被害を考える
仕入れ担当が「来週は苺値上がり」と知る、その瞬間に
製造部:ケーキの苺使用量を削減、他フルーツで補う方向へ切り替え
販売部:ショーケース陳列を苺ケーキから他商品へ差し替え
店頭欠品が起きにくいように工夫
予定外の値上げ → 最小限で止まる
国産生苺の争奪戦クリスマス・まとめ

いちごは日本のケーキにおいては売上を支える“主役の果物”です。しかし相場の急変で仕入れが揺らぐと、原価悪化・欠品といった連鎖が一気に広がります。若手の仕入れ担当は、①全国産地から早めに数量を押さえる、②入荷変動を部門全体ですぐ共有する、③足りない時の代替品や販促変更をあらかじめ決めておく―この3点を決めておくと良いです。
クリスマス期間の苺問題は毎年続きますが、仕組みさえ整えれば慌てず乗り切れます。〇〇はどうしよう…等と「悩む時間」を費やしても「行動」が、どんどん遅れてしまいます。それより必要な行動に絞って戦略通りに効率良く動く方が確実に結果が出ます。
うーん…これを聞くべきか…?迷った時点でLINEから、お気軽にご相談下さい(月江直通で自動情報配信ではございません)
◆月江 瑞穂(つきえ みずほ)と申します。
商品開発をしたり、製菓業界の知見をお話したり、パティシエに技術指導をしたりしています。3年続ける人が、わずか1%しかいない菓子業界に(こそだてしながら)25年在籍している珍獣です。スイーツ技術コンサルタントとして活動中。
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