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端切れ生地が主役!折り込みひとくちアップルパイの作り方
りんごを折り込んで焼く『とあるパン屋』の商品を分析し一口サイズのパイを再現。生地端材を活用したりんご農家ならではのオリジナルレシピにするため、焼成温度、冷凍ストック術まで解説。
LINEでいただいた「こういうミニパイはどう作れば?」の質問に経験25年のスイーツ技術コンサルタントが分かりやすくまとめてお伝えします。
目次
- ○ LINEから頂戴した質問への回答
- ○ お手本にしたい、ひとくちパイ画像
- ・折り込み一口アップルパイ|オリジナルレシピ
- ○ 折パイ生地の端材をムダなく生かすルール
- ○ りんご農家さんミニアップルパイ・まとめ
LINEから頂戴した質問への回答
Q: 「こういうミニパイ(りんご入り)はどう作ればいい?」 A: ポイントは “甘く煮詰めたりんご”の水分で、通常のアップルパイのように、しっとりした具材を中央に包むのでなく、レーズンのようにポロポロするまで水分量を落とし、細かくしたものを折り込みます。
りんご煮詰め → サイコロ 3 mm→乾燥→パイ2番生地を 3 mm 厚に延ばす→りんごを全面に散らし 、もう1回だけ3折 → 冷却 → 小口カット→焼成
こうすることで 層がありつつ、果肉が点在する形に仕上がります。噛む度にりんごが香るミニパイの出来上がりです。
お手本にしたい、ひとくちパイ画像
お手本画像を参考にオリジナルレシピを考えてみます
折り込み一口アップルパイ|オリジナルレシピ
2番生地400gに対して
りんごフィリング
りんご(紅玉orシナノスイート) 1 個=約200 g
砂糖 100 g/レモン汁 3 g/シナモン 0.4 g
りんごを クシ型にカットし砂糖、レモン汁、シナモンと共に中火で105℃に煮詰める。バットに広げて冷まし乾かす→3㎜カット→さらに乾かす
200 ℃ 10 min → 180 ℃ 9 min(コンベクション)
焼成直後、溶かしバター+グラニュー糖をまぶす
折パイ生地の端材をムダなく生かすルール
端材の状態 再利用方法 層保持度
1回目端材 ひとくちパイ ★★★
2回目端材 細かく刻み→シュトロイゼル ★★
パイ生地冷凍・前日仕込みのすすめ
工程 冷凍 解凍目安
成形後 -30 ℃急凍→ZIP 袋 1 か月 冷凍のまま 200 ℃+2 min 追加焼き
成形後急凍→焼きたて提供なら忙しい農繁期でも進めやすいです
りんご農家さんミニアップルパイ・まとめ
折りパイ生地は端材であっても、まだまだ“層”が出ます。次の商品を紡ぐ貴重な素材として今回の折り込みミニアップルパイは、その好例といえるでしょう。りんごを層に抱き込みながら焼き上げることで、香り・ジューシー感・サクみの三拍子が一口に凝縮された製品の完成です。
最後に――どう焼き、どう語り、どう届けるか。そこに農園さんらしい温度を加えてこそ、唯一無二のアップルパイブランドが芽吹きます。〇〇はどうしよう…等と「悩む時間」を費やしても「行動」が、どんどん遅れてしまいます。それより必要な行動に絞って戦略通りに効率良く動く方が確実に結果が出ます。
うーん…これを聞くべきか…?迷った時点でLINEから、お気軽にご相談下さい(月江直通で自動情報配信ではございません)
◆月江 瑞穂(つきえ みずほ)と申します。
商品開発をしたり、製菓業界の知見をお話したり、パティシエに技術指導をしたりしています。3年続ける人が、わずか1%しかいない菓子業界に(こそだてしながら)25年在籍している珍獣です。スイーツ技術コンサルタントとして活動中。
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