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ダマ0!バッター・ミキシング講座――LINE指導でしっかりわかる伝承の真髄

2020.2.5 2025.4.27 更新
粉ダマを一切つくらず、気泡も殺さない―LINEのチャット指導で披露した『粉合わせ』理論を解説。粉と卵が触れた瞬間の扱い、比重0.55を維持するかき混ぜのポイント、混ぜ作業のテンポ(速度)まで

実際のLINEチャットのスクリーンショット画像を手掛かりにプロの現場の最前線を経験25年のスイーツコンサルがまとめました。

目次

チャットで理解する“粉ダマは瞬殺せよ”

泡立てた卵液と粉を混ぜる瞬間「激しく混ぜても泡は消えない?」「食感が失われない?」そんな不安に襲われるケースが多いのではないでしょうか。ご安心下さい、実際には「泡は混ぜると消えるのではなく、油脂に触れることで消える―」そう断言します。

たとえば、食器用洗剤の泡が油まみれのフライパンに触れた瞬間へたるのと同じ理屈です。スポンジを握ってクシュクシュしている間は泡が減ったり消えていかないですよね。ですので油脂投入前の生地は全力でかき混ぜても気泡は保たれ、比重0.55の軽さを維持できるのです。

粉合わせの悩み

私のLINEには日々、菓子に関する質問が届きます。今回は「粉ダマ」ができてしまう、というご相談です。

チャット1

怖くて恐る恐る、粉を混ぜているとダマができやすいんですね。卵液は水分で、粉体は『乾き物』です。乾いた粉体は水分に触れた瞬間、猛烈な勢いで吸水し「固まり」になろうとします。一旦固まりになってしまうと、裏ごしするとか相当な圧力をかけない限りダマは潰せません。

チャット2

まず泡はかき混ぜても消えないから大丈夫!とイメージを書き換えて下さい

チャット3

粉合わせの際、私のお勧めは脳内で「運動会の徒競走の曲」を流すこと。全身を使って全力で混ぜて下さい。とにかく急ぐ必要があるんです。のんびりしてたら一瞬でダマになります。

チャット4

粉合わせはスタートダッシュが肝心です。粉を投入した瞬間が勝負で「よーいドン!」で猛烈にかき混ぜます。じっと動かず休んでいる生地がないように、粉が見えなくなるまで生地を流動させ続けます。

その間は、電話が鳴ろうが、誰かに呼ばれようが、全て無視して一心不乱に手の動きを止めてはいけません。

これで忘れない─粉合わせの感覚

粉合わせの正しいイメージは、こうすれば絶対に忘れません。たとえば『あなたの部屋』の中に蚊が100匹入ってきた時のそれと同じです。

じっとしているとスキをみて蚊が刺しにくるので、あなたはすごい勢いで動き回ったり、身体を払ったりし続けると思います。まさに運動会の徒競走の曲がBGMで流れてきそうです。止まった瞬間に身体中、刺されてしまいますからね。

粉合わせも同じです。粉が入ってきた瞬間から待ったなしで、粉と卵液が触れた部分を散らし続けます。止まったらダマになってしまいますからね。

真実の粉合わせ法・まとめ

粉と卵が触れた瞬間に生地を大きく移動させるように攪拌する─これが月江式「粉合わせ」です。比重0.55の軽やかさを保ちながら均質でしっとり、翌日も口溶け抜群の生地は、恐る恐る混ぜる状態では生み出せません。

しかし正しくイメージができれば誰でも再現可能です。粉と水分が出会ったら、ためらいは禁物。即かき混ぜをスタートして下さい。〇〇はどうしよう…等と「悩む時間」を費やしても「行動」が、どんどん遅れてしまいます。それより必要な行動に絞って戦略通りに効率良く動く方が確実に結果が出ます。

うーん…これを聞くべきか…?迷った時点でLINEから、お気軽にご相談下さい(月江直通で自動情報配信ではございません)

◆月江 瑞穂(つきえ みずほ)と申します。
商品開発をしたり、製菓業界の知見をお話したり、パティシエに技術指導をしたりしています。3年続ける人が、わずか1%しかいない菓子業界に(こそだてしながら)25年在籍している珍獣です。スイーツ技術コンサルタントとして活動中。

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