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スイーツ開発を初めて行うクライアントが つまづきがちなポイント厳選
スイーツの開発で、こんなに『落とし穴』が多いなら最初からプロに相談した方が早くて安全だ!と正しく認識いただく事で、遠回りをしたり大損失が発生するリスクを回避します。
プロ抜きの開発では簡単にお金を溶かした挙句に、ゴールを見失う結果になってしまいます。経験25年のスイーツコンサルタントが分かりやすくまとめてお伝えします。
目次
- ○ コンセプト設計・ライバル分析
- ○ レシピ・原材料選定
- ○ 製造プロセス・必要設備の選定
- ○ 開発費と試作費・2つの費用について
- ○ 合格なら前進、NGなら即修正
- ○ 開発でつまづきがちなポイント厳選・まとめ
コンセプト設計・ライバル分析
◆“自分が好き”だけでターゲットが不明
→ プロなら ペルソナ設定と咀嚼と嚥下の観点から方向性を即決
◆競合品の分析をしない
→ プロなら 競合との差別化計画を提示
◆ヒット商品の模倣に捕らわれる
→ プロなら ベンチマーク品の先を行く未来型バージョンを3パターン提案
◆販売チャネルを後で決めればいいと思っている
→ プロなら チャネルシミュレーションを先出し
◆成分表示・アレルゲン表示の規制を知らない
→ プロなら 法規対応の注意を促す
◆原価率と売価、ロスの逆算をしていない
→ プロなら 想像できにくい部分も把握
◆雰囲気や感覚で進めない
→ プロなら 数字で“見える化”するので、感覚に頼らず決断できる。原料やパッケージの発注ロットまで踏まえてレシピ構築、原価計算するのでコストも在庫も最小限に
◆「映え」だけで味の再現性を無視
→ プロなら 製造再現テストを並行実施
◆試食モニターの属性が偏り過ぎ(社内スタッフのみなど)
→ プロなら 過去の統計データも含めて世の中の傾向を加味します
◆長期保存の要不要を曖昧にしたまま進行
→ プロなら 流通・賞味期限シナリオを明文化
◆ブランドストーリーが一夜漬け
→ プロなら ヒアリングから物語設計の作り込みを伴走
◆商品化より、試食の美味しさを優先
→ プロなら 試食の結果に一喜一憂せず淡々と結果を出します
◆衛生管理コストを見積もらない
→ プロなら HACCP導入費、人的教育コストも加味
◆法人向けか個人向けかを混同
→ プロなら ターゲット別にそれぞれに効くレシピを作り込みます
◆パッケージのサイズが物流規格外
→ プロなら 宅配規格と資材在庫の整合を図ります
◆アレルギー対応メニューが片手間
→ プロなら リスク分析+専用製造区画を提案
◆試食アンケート項目が抽象的で意見を鵜吞みにしてしまう
→ プロなら アンケート調査は参考に過ぎず、呼吸と咀嚼と嚥下からみた判断を下す
◆“この商品良さそう”の根拠がSNS、ホームページだけ
→ プロなら 現地へ嗜好を調査。会社情報も分析診断
◆材料の確保ルートを未確認
→ プロなら 年間調達契約を先に打診
◆味が良ければ売れると誤認している
→ プロなら 売れる理由を多角的に分析
レシピ・原材料選定
◆最初から材料原価ばかりを気にしてしまう
→ プロならスタート時は原価をかけるが、後に絞っていく。 “味・機能・価格”のバランス配合をロット数を味方に付けた上で開発を進める
◆アレコレ試作してゴールがブレる、見失う
→ プロなら 試作の方向性をナビゲーション管理。ゴールを示し続けます。
◆官能評価(試食)を温度管理せず実施
→ プロなら サーブ温度を統一し前提条件を整えます
◆【美味しい】の定義が曖昧で感覚的
→ プロなら 美味しさを呼吸、咀嚼、嚥下の観点からエビデンスで精査。美味しさを科学します
◆甘さを控えること(味に気を取られて)で多くのメリットを落とす
→ プロは物性確認の上でレシピ構築を行う
◆製品を構成する空気や水を商品として意識していない
→プロは商品の水分含有や空気含有を重要視している。水は軟水・硬水を意識して使い分ける
◆美味しさを鶴の一声で決める(代表者が美味しい物を作る)
→ プロなら 売れる商品を作る
◆素材にバラつきがあることを考慮しない
→プロなら瞬時に材料バラつきを認識して開発を進める
◆数字より感覚を優先し方向性が迷走
→ プロなら グループ全員に情報共有し、ゴールを管理
◆「プロに頼む費用が高い」と言いつつ利益化にポイントに気付かず機会損失を生んでいる
→ プロなら 価値の創造を行い、利益を最大化します
製造プロセス・必要設備の選定
◆手作業で得た結果を機械化工場に持ち込む
→ プロなら スケールアップを踏まえてレシピ構築をし、OEM先に引き継ぎを行う(要オプション)
◆試作結果データをまとめない、記録しない
→ プロなら 試作結果&分析をデータ蓄積。次に活かし資産化します
◆レシピがあれば誰でも同じに再現できると誤認している
→ プロなら 個人の技術習熟度、忘却度も考慮してレシピ構築を進める
◆工房内の人の動き(導線)を何となく決める
→ プロなら 1秒の効率を重視し工房内の設備配置を実施
◆粉体の粒度を考慮しない
→ プロなら 粒度・溶解速度による影響を試算
開発費と試作費・2つの費用について
例:新しいチーズタルトを作る場合
試作費:試作で試食品を焼く、材料を少量購入して製作、ご試食品をお送りする、レシピのデータ納品。
開発費:開発の進行管理、機械工場へのOEM引継ぎ、レシピのアップデートやリニューアル
試作費=“アイデアの味見代”
開発費=“商品化(商品定着化)への投資”
試作費:少量原材料購入、容器パッケージ、レンタルキッチン代、梱包の備品、人件費、技術費(事前入金)
開発費:「売れる形」に落とし込むまでの費用。スケールアップ・法規対応・量産ライン整備など商業化の準備、工場テスト、通訳費。
区分けが大事な理由
「まず味を見る段階」と「商品化へ投資する段階」で財布を分けると撤退ラインも判断しやすい。
投資判断を誤らない
試作費で“おおむね合格”と判断できなければ、開発費をかける前に止められる。
会計・税務メリット
開発費の一部は資産計上できる可能性があり計画的な費用配分ができる。
補助金・助成金の対象が違う
実証実験(試作)は助成対象外でも、量産化設備(開発)では補助が出るケースがある
合格なら前進、NGなら即修正
① アイデア→試作 コンセプト・ターゲット・市場調査 “誰に何を売るか”が語れないなら止める
② 試作→最終レシピ 風味・見た目・原価・法規 試食評価や原価が基準未満なら再試作
③ 最終レシピ→量産テスト スケールアップ設備選定 工場で同じ品質が出るように通訳業務
④ 量産テスト→発売準備 パッケージ・表示・販促計画 表示違反や利益計算がNGなら修正
⑤ 発売準備→市場投入 ロットテスト結果・物流・在庫計画 品質や供給体制にリスクが残れば延期
開発でつまづきがちなポイント厳選・まとめ

スイーツ開発と聞くと、試作を依頼して、試食会議をして、一番美味しいのを選べばいいんでしょ?と簡単に考えているケースを多く見受けます。ただ実際は可食部の選定どまりで商品化できないまま頓挫してしまう案件が9割以上あると言われています。
その大部分が【開発費】を想定していないことが原因で起こっています。製品さえ出来上がれば何とかなるでしょ!という感覚があるのでしょう。でも実際は試作品完成後より先の道のりが長いのです。
〇〇はどうしよう…等と「悩む時間」を費やしても「行動」が、どんどん遅れてしまいます。それより必要な行動に絞って戦略通りに効率良く動く方が確実に結果が出ます。
うーん…これを聞くべきか…?迷った時点でLINEから、お気軽にご相談下さい(月江直通で自動情報配信ではございません)
◆月江 瑞穂(つきえ みずほ)と申します。
商品開発をしたり、製菓業界の知見をお話したり、パティシエに技術指導をしたりしています。3年続ける人が、わずか1%しかいない菓子業界に(こそだてしながら)25年在籍している珍獣です。スイーツ技術コンサルタントとして活動中。
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