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商品開発

スイーツ開発製作の裏側を共有・消費者を「身内」に引き込む重要性

2017.2.23 2019.10.02 2020.2.10 7.31
2021.06.05 2025.2.2 更新
スイーツ開発製作の裏側を共有・消費者を「身内」に引き込む重要性とは。スイーツの開発は【秘密裏】に行う、というのがこれまでの通例だったのですが

近年では逆に情報をオープンにすることで消費者と共に作り上げるエンタメ性の付加価値が高まっています。経験20年超えのスイーツコンサルタントが分かりやすく、まとめてお伝えします。

目次

お客さんに【知ってもらう】手段として

△ドバイチョコ『極み』の開発過程公開
どんなに「素晴らしいお菓子」を開発しても「知ってもらわないと」始まりません。残念ながら「知らない=存在しない」のと同じです。ですが「あまりに宣伝めいた広告」アピールだと嫌煙されてしまいます。そこで商品が生まれるまでの「誕生秘話」を日々SNS投稿したり、動画に短くまとめるのがおススメだと思います。

どうしても完成商品の特長紹介だと「宣伝」に寄りがちですが、まだ形のない頃~商品完成までの軌跡なら「お話」として興味が湧きやすいですし面白いんです。

情報共有での成功例・老舗和菓子製造

▲職人が手作業で羊羹をスライス(亀谷良長 引用)
参考にしていただきたいのが、ある老舗羊羹屋さんの動画です。Twitter(現X)で羊羹をスライスする職人技が披露され、バズった(投稿が話題になった)そうです。

上のような職人の作業風景というのはお客さんが滅多に目にすることができない場面ですが、さらに貴重なのが【商品の開発過程】ですよね。一般の方なら、まず目にできない部分ですし、同業者でも秘密裏にされて、なかなか知れない部分です。そこを敢えて公開することでインパクトを持たせ注目してもらう作戦なのです。


▲2分弱の動画にまとまっています

商品本体の優位性で勝負してはいけない

スイーツの商品開発というと、どうしても「スイーツ本体」可食部の美味しさで勝負しよう!と考えがちですが、昨今はコンビニスイーツのレベルも高く「不満」を持つ人が少なくなりました。

またより美味しい物を食べたい!というニーズよりも「ハズレ」を引きたくない欲求の方が大きいので、人は「良く知らない商品」を避ける傾向にあります。

現状に特別な不満がないのに敢えて「知らない商品」には手が伸びません。どんなに「美味しい!」とか「素材がいい!」ので買ってよ!と訴えても「なじみの無い(ハズレかもしれない)お菓子」は圧倒的に分が悪いのです。

そこで開発過程の共有なのです。良く分からない得体の知れない商品から→商品に成長するまでの軌跡を知っているスイーツ、に格上げされるチャンスです。「ちょっと、このお菓子食べてみたいかも」相手を、そんな気分にさせたら成功です。

商品開発情報をオープンにしよう・まとめ

NHKの人気ドキュメンタリー番組「プロジェクトX」は有名ですが「商品開発過程の公開」も、そんなイメージを持っていただけると分かりやすいと思います。

困難に立ち向かう姿、失敗の連続など、ついつい映像に登場する製品に感情移入してしまいますよね。お菓子の開発過程は先行き不透明で必ず物語があり、まさにうってつけです。

開発には当然費用がかかりますので、その費用も回収するように動くのがセオリーです。開発をエンターテインメントという価値に変換して収益につながるように考えるのは当然の流れなのです。

単なるスイーツの宣伝ではなく「あのチームが開発したお菓子なら」と思ってもらうことが大切。商品の出来は当たり前に良くて「チームが好きだから」がお菓子購入の選択理由になるよう、情報公開共有は欠かせません。

LINEからご相談内容をお聞かせ願います。(月江直通で自動情報配信ではございません)

◆月江 瑞穂(つきえ みずほ)と申します。

商品開発をしたり、製菓業界の知見をお話したり、パティシエに技術指導をしたりしています。3年続ける人が、わずか1%しかいない菓子業界に(こそだてしながら)25年在籍している珍獣です。スイーツ技術コンサルタントとして活動中。

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