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パティシエ超離職率の原因を現場から解説 スタッフが続く店作りとは

2017.8.10 2021.7.14 2024.8.26 更新
パティシエの超・離職率の原因を現場から解説。スタッフが長く居てくれる店作りとは。以前は「お給料が高い」といった金銭面の重要度が1番だったのですが、

今はどうやら「やりがい重視」のようです。若手が考えるやりがいとは?金銭以外に何が得られる、を問われる時代。経験20年超えのスイーツコンサルタントが分かりやすくまとめてみました。

目次

若手パティシエはなぜ すぐに辞める?

△勤務していた製菓専門学校での授業風景
業界内では常識でも、世間では意外と知られていないこと。それは「パティシエの離職率の高さ」。

実際せっかく製菓学校を卒業しても、就職後すぐに辞めてしまうパティシエは多く、その確率は【1年で7割・3年で9割・10年で99%】というデータがあります(パティシエント調べ)

小学生のなりたい職業ランキングをチェック

▲PR TIMES記事引用(ランドセルメーカー・株式会社クラレ調査)
調査の出所で多少差があるものの、女子は23年連続で「ケーキ屋・パン屋」が「なりたい職業」1位という結果。「パティシエ」は人気職業の1つと言えそうです。ドラマの主人公に「パティシエ」が登場したり、「有名シェフパティシエ」が番組内で活躍するなど「パティシエ」というコトバが認知されたのは大きいでしょう。

では、親が就かせたい職業ランキングは?

▲PR TIMES記事引用(ランドセルメーカー・株式会社クラレ調査)
データ上では、親からも「パティシエ職」は期待されているようで、女児の親が「就かせたい職業」7位に「ケーキ屋・パン屋」がランクイン。

子供が希望して専門学校まで出したら、親だって続けてほしいと思っているはず…それなのに「すぐに辞めてしまう」若手パティシエは、何を考えているのでしょうか。

今の若手パティシエに本音を聞いてみた

△20歳の現役パティシエさん
当方では「ナッペ絞り」の技術指導を個別や店舗出張で行っていて、お越しいただくパティシエさんの「若手」比率が高いのです。

ここに訪れる「若手代表」の意見は「早く技術を知りたい」「早く教えて欲しい」この1点。つまり、その他多くの若手パティシエの気持ちを代弁していると思われます。

というのも当方の技術指導は「月2万の月額制」もしくは「15万の一括制」で、若手パティシエには、なかなか痛い金額だと思います。

それでも受講する理由が、職場では教えてもらえない。もっと「早く教わりたい」なのです。

すると、仕事中に技術を教えてもらおうなんて「都合が良すぎる!」「ちゃんと修業しろ!」というご意見もあると思います。それでも時代の流れでやりたいポジションのために「何年も待つ」状況は若手に耐えられないのが現状なのです。

私の昔話をすると、ナッペを任されたのは新人から数えて5年目。今どきの子は「ナッペに5年も待つ」なんて聞いたら間違いなく辞めます。お店を辞める最大の理由が「このままでは何も覚えられないから」と皆、口を揃えて言います。

ただ見方を変えれば「早く技術が知れる」ならお金を払って、ここ(東京二子玉川キッチン)へ休日を割いて習いに来てくれます。続きの記事では離職寸前だった若手が思い留まった事例をご紹介します。

パティシエが辞めにくい店づくりとは

とある洋菓子店に勤務する「アネゴ」的存在の女性パティシエが当方レッスンを受講下さっていました。彼女は普段から勤務終了後の時間で若手同僚達の悩みや愚痴を聞いてあげていたのですが、ある日突然「ボクら全員で辞めます」と若手メンバーから告げられたそうです。

聞けば「この店じゃ何も覚えられないから」とメンバーの意見は一致。彼女は間もなくシェフに呼び出され、あいつらが辞めると言い出した「何を考えている」「どうしたらいい」と相談されたそうです。

彼女は迷いなく「シェフの技術」を教えてあげて下さい「それでみんな辞めずに続けます」とお願いしたそうです。シェフは半信半疑で「若手指導」を始め、辞めると息巻いていたメンバーは思い留まりました。

離職率が激減した職場の実例紹介

上記のようにシェフ直々のご指導により、辞める寸前の若手パティシエ達が思い留まった実例があるのですが、実は1つ問題があって、多くのシェフパティシエの実状は「忙しくて」直々に指導なんかできない!だと思います。

そこで人材育成を外注する方法を手前味噌ですが、出張技術指導として当方でご用意しています。人材育成枠助成金が活用できたりと、下部に参照ページを貼りましたので最後まで読み進めていただけると嬉しいです。

助成金を活用し、当方出張技術サービスを利用いただいた事例を1つご紹介します。~ある若手女性Aさんの勤務する店舗は、主戦力のパティシエが辞めたばかりで、代わりに店で一番器用なAさんがデザート担当に抜擢されました。ただ引継ぎができていない状況で残されたレシピの解読も不能。

それでも「不出来なものはお店に出せない」と勉強熱心なAさん。自腹で当方のレッスンを受講し、間もなく技術が身に付き、店でも頼りにされますが、次の問題はAさん以外にデザートをこなせる人が1人もいなかったこと。

Aさんが休むと困るので、丸1日のお休みがもらえず、半休続き。現場は忙しくAさんがメンバーにデザートを教える時間もない。そこで「店まで出張指導に来て!」とご依頼いただきました。

お引き立ていただき、スタッフさんを2チームに分け、仕事を進めるチーム・研修受講チームとし、業務に支障の出ない段取りでスタッフ全員の技術習得が無事完了。

誰でもメニューが出せることで、シフト組みがラクになり、負荷のかかっていたAさんも辞めずに続けることができたのです。

パティシエが辞めないお店づくり・まとめ

若手パティシエが働く理由は、シェフのような技術を身に付けたい・そのコツを知りたい(憧れや、やりがい)に尽きると思います。

そこで技術を伝授するには「教える人」「教わる人」共に(仕事の)手が止まるデメリットが発生します。シェフの手が止まるリスクはあまりにも大きい。

ただ現場が忙しく、技術伝承の作業を組み込めない状況は「離職率」を高める大きなリスクへ繋がります。そこで基本的な技術伝承は外部に投げてほしいのです。

もしLINEから「出張研修」とコメント送信いただければ「個別研修計画診断」(無料オンライン40分面談)を実施させていただきますので、その旨メッセージ下さい。

登録だけですと、ご用件が分からないので、ぜひコメントをお願いします(^.^)

◆月江 瑞穂(つきえ みずほ)と申します。

ナッペや絞りでプロを極めてパティシエを続ける方を応援しています。10年続ける人が、わずか1%しかいない菓子業界に(こそだてしながら)25年在籍している珍獣です。

つきえ経歴(←タップしてご覧下さい)パティシエを続ける方の練習指導・コンディションを整えるパティシエトレーナー。

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