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ママパティシエが、こそだてしながら菓子の仕事を続ける方法とは

2019.02.5 3.26 5.30 12.18 2020.04.19 8.16
2021.06.24 2022.1.21 2024.8.25 更新

結婚・出産後もパティシエ職を続けたい。35歳で妊娠、産後5カ月で事業を起こした自身の体験模索談。1日のスケジュール感、業務内容をご紹介。

「家庭優先」で製菓の仕事を辞めない!をモットーにしています。お菓子を「作る人」から「伝える人」に転向し、やりがいを持って仕事を継続しています。何かのヒントになれば幸いです。


▲世界の菓子PCGさんより女性の働き方を考えるというテーマで取材いただきました。パティシエ業界は想像より変化している?!人手不足もありママパティシエが注目される!



△1日のスケジュールは?・音声ラジオ(5分間)

▶5分で聴ける音声ラジオは「女性パティシエ編・技術編・資格編」などパティシエさんのお役に立てる内容です(←全シリーズお聞きいただくのはこちらをタップ)



▲活動拠点の東京二子玉川キッチン

目次

こそだてしながら1日何時間働ける?

この記事をご覧になっているのはパティシエさんかもしれませんね。独身時代、皆さんは何時間労働でしたでしょうか。ちなみに私は 7:30~(比較的朝が遅い)勤務スタートでした。終業は「ノルマ完了」まで。11・12月の繁忙期は毎日終電ギリギリまで残業でした。

まあパティシエ職は8時間でキッチリ帰れる職場なんて稀ですので「出産後も続ける」のは難しいと思います。幸運にも お隣に「こどもを預けられる」親が住んでるとか恵まれた境遇にあれば別ですが…

ほとんどのパティシエは「親に頼れない」だろうし、夫(パートナー)だって仕事は忙しい。となると仕事を取るなら「結婚・出産」は諦めないといけないのでしょうか?

私の場合は、妊娠当時「製菓学校の教師」をしており深夜残業はナシ。「暦通り休める・福利厚生がしっかりしている」恵まれた職場でしたが結局、出産前に辞めてしまいました。

理由は、それでも勤務時間が「長く感じたから」(私、わがままです)保育園から職場まで行き帰り「猛ダッシュ」みたいな生活が辛そうだったから。

ちなみに製菓学校では、こそだてナシ組が7:00過ぎに出勤して授業前の準備を開始。こそだてアリ組は8:30出勤~17:00退勤(実働7時間半)で保育園のお迎えに走って帰っていました。それでも製菓業界内では恵まれた環境ですが、私はさらに自由でいたかったんです。

1日のスケジュール感

▲幼稚園時代の1日の流れメモ書き
私は「家族時間を優先した」働き方を目指しています。特に「こどもと過ごす時間」は限定的なので大切にしたい(こどもが小さい期間は短い)メモ記載の通り、レッスンや打ち合わせは基本1日1回1時間のみ。

実施場所はオンラインで自宅だったり、東京二子玉川キッチン(事業所)だったりします。たまに地方へ出張もあり。昼食は、商品開発中の案件のお菓子を試食したり、市販のお煎餅をつまむ程度(笑)

ちなみに試食菓子はヴィーガン・低糖質仕様の製品が多く、MOTHERSWEETSブランドでしたら添加物なしで体に優しいです。9~16時半の幼稚園の預かり時間内では、めいっぱい仕事しても足りない感はあります。

それでも周囲の皆様がご協力下さるおかげで諸々調整しながら、お仕事できていて非常に満足です。

製菓学校教師を辞めた過去

▲降園後、いつも寄り道する公園
妊娠が発覚した当時、私は仕事の拘束時間が長いとしんどい!と、考え「製菓学校」を辞めました。無計画にも産後5か月の時「東京二子玉川キッチン」を自宅から100mの場所に構え独立しました(移動時間が無いのがメリットだと考えた)いわゆる起業をしたんですね。

500万円、政策金融公庫に借金をして今は完済できたから良かったものの

当初はいわゆる「普通のお菓子教室」をやっていて、お客さんが全然来なかったんです。そこで「プロ向け」の技術指導とスイーツの商品開発に方向転換したのが、現在の働き方へつながっています。

初心者向け→プロ向けに転向したんです。プロに指導する方が圧倒的にプレッシャーがかかる。つまり「できる人」が少ない、と思ったんです。

「手に職」経験を活かす 仕事内容とは?


▲商品開発はパティシエ経験が活かせると思う
スイーツ開発の舞台裏ドキュメンタリー(1:53)

仕事は続けたいし、家族・こそだてを優先したい!という考えの女性パティシエは多いと思います。私がそうですから。こどもを長時間預けてバリバリ働くのは気が引けるけど、アルバイトや時短で仕事の質(やりがい)が落ちるのはイヤ。

誰でもできる雑用係ならパティシエを続ける意味がないし、経験は活かしたい、スキルアップもしていきたい。

それが本音じゃないですか。

女性パティシエ全員が、独立とかフリーランスな働き方が希望でないことも知っています。ただ当時は「こそだてしながらお菓子の仕事をする」道は、他に選べなかったように思います。

専門卒業後、皆どうしてる?情報共有の場

▲お子さん連れで練習中(東京二子玉川キッチン)
私の周囲で泣く泣くパティシエを辞める方を大勢見てきたので、なんとか女性パティシエが仕事を「続けやすく」なればという気持ちが専門学校勤務時代から常にありました。

そこで「プロ向けナッペ教室」を始めたんです。やはりナッペ絞りはできないより、できると仕事に有利なので。

あと気になっていたのが専門学校を卒業後は継続して学べる場が無いんです。例えば、プロ向け講習会だと有名シェフのスペシャリテ(得意メニュー)の実演が多いのですが、勉強になる反面

今教えて欲しい(すぐに職場で使う)実践技術の講座ではないんです。実践に即効性がない講座だと仕事で生き残れないじゃないですか。

女性パティシエ「家庭と仕事」の課題

▲キッチン内の シッターさん
パティシエは離職率が高いのだそうです。専門学校卒業後、1年で7割辞め・3年で9割・10年で1%しか残らないというデータがあります(パティシエント調べ)

そこで私は「こそだてしながら」細々とでも「辞めずに続ける」こと自体に価値があると考えました。無理せず周囲に協力してもらいつつ、こどもが大きくなり「自由な時間が持てた」時をイメージし、自分に合う働き方を見つけることが課題だと思います。

こそだてパティシエに最適な仕事とは?

▲商品開発・レシピ構築養成講座の様子
私はお菓子を「作る」パティシエから「伝える」パティシエにポジション変更しました。それが「短い労働時間で生き残る」1つの手段と考えたんです。

具体的には、商品開発案件にて「伝える仕事」を実践しています。ご依頼者さまと試作パティシエの通訳ガイドです。

例えば、ご依頼者さまの製菓知識が乏しいケースでは「サクサクしたクッキー」が欲しい!といった、注文がざっくり過ぎる件が多いです。そこで丁寧にヒアリングを行い、おおよそのレシピの方向性を決めた上で、試作パティシエに依頼をかける「お菓子を伝える」仕事です。

「お菓子を○○する」は誰にでも使える、新しいパティシエのポジションの作り方です。「お菓子を...」の部分に色々動詞をはめ込んでみます。

売る・広める・考える・調べる・管理する、等々、、好き・得意で、お仕事になりそうなものを探してみて下さい。

お菓子を「作る」だけがパティシエの仕事!!と決め込んでいると、自由に仕事できる時間がある人ほど有利です。忙しいママパティシエは頭を使って工夫して強みを発揮しないと厳しいと思います。

パティシエ職を続けるコツ・まとめ

こそだてしながら働いてみたら、パティシエ職の常識的な在り方を崩すしか方法がなく「短い時間で経験を活かす」ためには、自然と現在のスタイルに行き着きました。

これが正解かは分かりません。ただ「お菓子×得意なこと」の掛け合わせは、どなたにも使える考え方だと思います。私も仲間と一緒に、こそだて時期を何とか乗り切りたいと思います。

◆実際にこそだてと菓子職を両立している
◆一緒になって真剣に考えてくれる
◆親身になって相談にのってくれる

そんな仲間がいればパティシエを続けられる確率は増すと思います。LINEから、いつでもご相談内容をお聞かせ下さい

自動情報配信サービスは行っておりませんで、登録だけですと何も流れて来ません(笑) ぜひコメントをお願いします(^.^)

◆月江 瑞穂(つきえ みずほ)と申します。

ナッペや絞りでプロを極めてパティシエを続ける方を応援しています。10年続ける人が、わずか1%しかいない菓子業界に(こそだてしながら)25年在籍している珍獣です。

つきえ経歴(←タップしてご覧下さい)パティシエを続ける方の練習指導・商品開発のスイーツコンサルタント

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