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風味の感じ方の違いはなぜ起こる?スイーツ試食分析・味覚フレーバー編

2017.8.6 2023.6.3 更新
風味の感じ方の違いはなぜ起こる?スイーツの試食会をすると必ず感想がバラつく理由について。それは過去の「食体験」が皆それぞれ異なるからです。

これまで慣れ親しんだ味が軸となり、試食時には味の評価がなされます。被験者(試食者)の味覚体験差が及ぼす影響について経験20年超えのスイーツ技術コンサルタントがまとめてお伝えします。

目次

過去の〈食体験〉が味の感想の違いを生む

△雪印公式サイトから引用
例えば「コーヒー味」と言えば、私は真っ先に雪印さんのコーヒーを思い浮かべます。こどもの頃から大好きな味です。一方でコーヒーなら豆を挽き、ドリップしたものに砂糖もミルクも入れないブラック派!という方もいます。

普段「雪印コーヒー」を愛飲する方は「ブラックコーヒー」を試飲した際「苦い」「味がない」とおっしゃいます。

ブラックコーヒーを愛飲する方は雪印コーヒーは「甘い」「これは珈琲でない」とおっしゃいます。

どちらかが間違っているのではなく、それぞれの過去の食体験が感想の違いを生み出しています。

製菓学校「味覚の授業」で分かったこと

私が製菓学校へ勤務していた頃のお話です。材料学の授業で〈チョコレート〉の食べ比べがありました。
①ブラックチョコ(砂糖もミルクもなし)
②スイートチョコ(砂糖入り)
③ミルクチョコ(砂糖&ミルク入り)

ブラックチョコは「苦い」「味がない!」と不評でスイートやミルクは甘くて学生さんに好評でした。

チョコ成分の濃度は
ブラック=カカオ成分100
スイート=カカオ50:砂糖50
ミルク=カカオ30:砂糖50:ミルク20
となり最も「チョコ味」なのは本来「ブラック」のはず。

ただ普段「チョコレート」として慣れ親しんだ味が「これぞ我がチョコレート!」としてインプットされるため、口にしたことがない「ブラック」はチョコの風味がしないと評価されたのです。


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