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売れる菓子の商品開発最前線 傾向と対策 美味しさアピールはもう古い!

2017.02.13 2021.05.7 2022.8.20 更新

売れる菓子の商品開発最前線とは? 傾向として「美味しさアピール」はもう古いです。美味しいだけで菓子は「売れない」時代です。この対策は美味しい以外の「購買理由」を持たせること。美味しいのは当然で「+α」が非常に重要となります。商品開発のコツをご紹介。経験20年超えのスイーツコンサルタントが分かりやすくご案内します。

目次

「いいお菓子」だから売れるとは限らない

長く菓子業を続けているため「すごくいいお菓子」を作り出すことは、もう簡単です。(当方には腕のいいプロ集団がいます)

だた「いいお菓子」が必ず売れるとは限りません。むしろ売れない方が多く「いいお菓子」作りと「売れるお菓子」作りは全く別作業だと思われます。

喩えるなら
「いいお菓子」作り=「出産」
「売れるお菓子」作り=「こそだて」です。
出産して終了!ではなく商品も育てる必要があります。

出産後、勝手に「自立したこども」が育たないように、お菓子も「自立して売れる」商品は作ってゴールではないのです。商品を「育てる」作業については 後半ご説明します。

「美味しい」をアピールしてはいけない理由

▲美味しい・素材がいい 競争の難しさ

今の時代「マズイ」お菓子を見ないです。左ピラミッドの3が「不味い」2が「まあまあ」だとすると、「不味い・まあまあ」は淘汰され、当然「美味しい」頂点の商品が生き残っています。

その激戦区を「さらなる美味しさ」で売るのは「非常に難儀」です。差が出せない。コンビニスイーツに何ら不満が無いのに「さらに美味しい」をアピールしても「だから何?」といったところ。もう「美味しさ」アピールは少数のグルメ派(玄人)にしか響かなくなりました。

商品が本物なら「過程」を見せる領域で戦う

▲作業風景や現場スタッフの様子も「過程」である

では、どうすれば他商品と差が生み出せるか?という答えが「過程を見せる」です。これが「自立して売れるお菓子」を「育てる作業」にあたります。(前半で少し触れました)ですので、ぜひ「過程」を積極的に世に伝えて欲しいです。

近頃では農産物に「生産者さん」の顔や名前が表示された品も珍しくないです。「どこの誰が作ったか」分からない状態より「詳しく分かった」状態の方が選ばれやすいのです。

そこでスイーツでも
「製造者の顔が分かる」
「どこにこだわっているか」
「開発過程の物語がある」
この3点を可能な限り見せていきます。

もちろんベースの「美味しい」「素材がいい」が担保されている場合に限ります(そこに自信が無い場合は逆効果)製造者が丹精込めて丁寧に作る商品は、こうして生まれ~という開発秘話があれば「ちょっと食べてみたいかも…」と興味を持ってもらえます。

こうして「美味しい」アピールから→「過程」アピールに変えると差別化が可能です。自信のある本物の商品でないと「過程」は見せられませんからね。

商品化前に「食べたい」と思わせる

では、具体的にどのように「過程」を伝えるのが効果的かと言うと、それは「メイキング動画(映像)」です。商品開発途中の「まだ何の形も無い頃から」可能であれば積極的に公開します。

例えば、ここに2つのお饅頭があります。1つは「良く知らない」お饅頭。これを「美味しいから今ここで買いませんか?」と突然営業しても売れないと思います。

一方「まだ何の形も無い頃から」職人が試行錯誤と、挫折、更新を繰り返し、成長過程を見てきた完成形の「そのお饅頭」は、営業しなくても売れる可能性があります。

まだ商品化していない頃から「〇月頃に完成発売予定!」「完成後いち早くお客さまにお届けします」と予約販売を受付すれば、事前予約が入ることだってあります。

これをやるには「まだ何の形も無い頃から」(できる限り早期段階から)丁寧に伝えていくことが重要です。商品完成後だと「この手が使えなくなる」んですね。

売れるお菓子商品開発・まとめ

当方での菓子商品開発案件は、私も含めた「マザースイーツチーム」でご支援します。こそだて世代の女性パティシエ集団です。

・プロ目線で我が子に本当に食べさせたい
・安心でシンプルな上質スイーツ
を強みとします。スイーツ商品を産んで終わりでなく、5年後10年後まで愛され育つレシピ構築をモットーとしております。

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◆月江 瑞穂(つきえ みずほ)と申します。

商品開発をしたり、製菓業界の知見をお話したり、パティシエに技術指導をしたりしています。10年続ける人が、わずか1%しかいない菓子業界に(こそだてしながら)23年在籍している珍獣です。

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