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バラの花絞り 受け手が最大のポイント プロパティシエ向け練習法
2022.4.2 更新

クリームで「バラの花」を絞るのに1番大切なこと。それは「受け手」を意識することです。バラ絞りは両手をフル稼働させた絞りで
①「絞る手」(利き手)と②「受け手」(利き手と反対)で役割分担があります。特に「受け手」の上手さがポイントです。経験22年のパティシエトレーナーが分かりやすくまとめてお伝えします。
目次
- ○ バラの花絞りとは?
- ・最初に「棒絞り」でクリームが立つか確認!
- ○ 絞る以上に、上手に「受ける」技術が必要
- ・口金の向きでバラの形が決まる
- ・「ボテッ」としない秘訣・垢抜けたバラを解明
- ・バラ絞りの 前半・後半 正しいやり方
- ○ バラの花絞り・まとめ
バラの花絞りとは?
▶田中 勝さんのYouTube引用
バラの花絞りには、専用口金(扁平にクリームを出す口金)とプリンカップ(土台)を用います。
どのような練習をすれば、動画のようにスラスラとバラの花を絞れるようになるのでしょうか?
▷バラ口金購入のご参考に(←タップすると外部サイトが開きます)
最初に「棒絞り」でクリームが立つか確認!
△フニャフニャせず、立てられるか
いきなりバラを絞る前にステップ確認をします。①クリームが立てられるか②受け手が滑らかに動くか、の2点です。バラ口金は扁平にクリームが出てきますので、まず平な所へ棒絞りを立ててみて下さい。これがヘニャっと倒れてしまうと話が先に進みません。
棒絞りが立てられるよ!という場合は、次のステップ「受け手のお話」ができます。バラ絞りに関してはクリームを絞り出す右手の動き(右利きの場合)より、受け手である左手の動きが1番の肝です。いわゆるプリンカップを持つ側ですね。
絞る以上に、上手に「受ける」技術が必要
▲ソフトクリームを絞るイメージをします
今、ソフトクリームがマシンからニョロニョロ落ちてくるとします。綺麗に形作るには、受け手の動かし方、つまり「受け取り方」が決め手になります。
クリームが出るペースに合わせ、綺麗に受け取ることが大切で「受け手が下手くそ」だと形はぐにゃぐにゃになります。
バラ絞りも同じです。クリームを絞り出す手・クリームを受け取る手、働き度合いのイメージとして半々か受け手優性6:4で考えて下さい。左手でしっかり拾いにいく!という気持ちです。
口金の向きでバラの形が決まる
バラが思った形にならない。ボテッと広がった形になってしまう、と行き詰まった時は棒絞りに立ち返りましょう 。真っ直ぐ棒絞りができているならバラの花びらがそんなに広がるはずはありません。
実はキレイな形にならない原因、第1位は「絞っている最中の口金の向きが間違っている」です。いつも口金はどっちを向いていますか?イメージしやすいよう「髪の長い女性」に例えてご説明します。
風の強い日に、髪の長い女性が屋外に出ると、髪がなびいて顔にかかります。向かい風になるよう体の向きを変えると、髪は後ろへ流れ、どうやら具合がいいです。
風が北→南に吹く時、女性は北を向けば快適です。仮に東や西を向いてしまうと途端に髪が顔にかかって不快だと思います。
これと同じで、バラ絞りの快適な口金の向きは「1方向」しかありません。90度向きが違うだけで全然違う結果になる、とだけ記憶しておいて下さい。
そして、「バラ絞りが上手くいかない」ほとんどの方が90度口金の向きを間違えているんです。
「ボテッ」としない秘訣・垢抜けたバラを解明
▲プリンカップを真上から見た図です
ここから先は60分のレッスン枠を「手っ取り早く」お伝えします。そのままお伝えすると長すぎて読む気が失せ、「手っ取り早く」だと完璧にはお伝えできません。ですので「ふーん、そんなもんか…」と読み流して下さい。
図にある中心の●はバラの芯です。口金の先が芯に向いている状態を示しています。ほとんどの方が、この構えでプリンカップを回し→芯にクリームをまとわせるように絞っていると思います。でもこの構えはバラの花びらが広がってしまいます。
例えば、一番外側の花びらを咲かせたい時に使うと良いです。では前半はどうするかというと、
バラ絞りの 前半・後半 正しいやり方
▲前半は口金の腹が芯に寄り添う向きにします
図の状態でプリンカップを回し→クリームを絞り出すと上手くいきます。「いや、違いが分からない…」ですよね。無理もありません。60分レッスンでご説明してようやく「??」が「!!!」に変わると思って下さい。
簡単に言うと「芯の真横に短く棒絞り」をすると花びらが広がりません。バラ絞りができると色々使え便利です↓↓ 工夫次第で商品単価も上げられます。
▶パリコーヒー渋谷/ご紹介ブログから引用
バラの花絞り・まとめ
ご説明しきれず申し訳ないのですが、バラ絞りは「受け手」のトレーニングをする・「口金の向きのルール」を学ぶことで、あっけなく解決します。
バラ絞りができると「余白が気になる時」「さみしい感じがする時」「ボリュームに欠ける時」1つ2つ添えるだけで、ケーキを華やかにしてくれます。スラスラできると一目置かれるパティシエになるでしょう。
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登録だけですと、どのプレゼントか分からないので、ぜひ画像かコメントをお願いします(^.^)
◆月江 瑞穂(つきえ みずほ)と申します。
ナッペや絞りでプロを極めてパティシエを続ける方を応援しています。10年続ける人が、わずか1%しかいない菓子業界に(こそだてしながら)22年在籍している珍獣です。
つきえ経歴(←タップしてご覧下さい)パティシエを続ける方の練習指導・コンディションを整えるパティシエトレーナー。
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