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洋菓子技能検定に必要な「間合い技術」とは?ぶっつけ本番が効かない理由

2021.1.17 2022.1.22 2023.1.7 更新

△【間合いの技術】について鍛錬中の画像

洋菓子技能検定に必須の「間合いの技術」とは?腕のあるパティシエでもぶっつけ本番が効かない理由とは?試験で1番重要なのは「図面の指示」に従うこと。それよりも「絞りの技術」の方が重要では?と思いますよね。絞りの技術はあって当たり前、その先のお話を経験20年超えのスイーツ技術コンサルタントが分かりやすくお伝えします。

目次

2級技能は「間合いの技術」が問われる

▲試験1か月前・直前練習の様子
2級技能検定は「絞り技術、全部盛り!」の試験です。ただ職場(実務)で毎日デコレーションしているパティシエさんでもぶっつけ本番で合格は難しいです。

これは「絞りの技術」だけでは合格できないことを意味していて、実はもう1つ重要なのが「間合いの技術」です。(洋菓子2級技能検定の合格率は全国平均3割程度)

間合いの技術って何ですか?を以下で詳しく解説していきます。

間合いの技術とは?どうやって練習する?

「間合いの技術」は例えば「書道」で半紙の枠内にキレイに文字をおさめる能力です。

画像は「希望の光」と4文字を半紙におさめる課題です。ここで半紙が足りなくなる、左右のどちらかに偏る、そんなこと有り得ますよね。ちょうどいい位置へ「バシッと収める」ことを「間合いの技術」と呼んでいます。

仮に毛筆の1文字、1文字が美しくても「間合いの技術不足」でバランスが崩れ、完成形が不格好…という事態も起こり得るんです。

範囲が指定されると難しい

文字数4つ程度なら何とかバランスが取れたとしても、もし半紙が大きくなって字数400ならどうでしょう?

それでも、ぶっつけ本番の1発でバランスを崩さず「バシッと収める」ことができるでしょうか?普段やらない極端な条件や指示を出されると途端にやりにくくなることは容易に想像できます。

大きさの相違・位置のズレが許されない

仮に文字数400を、縦6文字・横67列…といった課題ですと、毛筆に慣れた方でも間合いをキレイに取るには、ちょっと練習が必要そうです。

2級技能検定も、このような毛筆と全く同じです。どんなに絞り技術に自信があっても、試験課題は「絞りがかなり不自然に」ギッチリ盛り込まれています。

しかも完全な位置・個数指定。一見簡単そうに見えても「バシッと収める」には練習が必須です。

2級いつから練習すればいい?

△チョコがけ作業も意外と難しい
最も好ましいのが「受験1年前」からの練習開始。その理由は以下のように「逆算」できるからです。

一般的なパティシエは12月が繁忙期(クリスマス)で、試験本番が1月~2月のため、試験直前は練習時間の確保が難しい。

そこで夏場の比較的ヒマな時期に8割方合格!というラインまで持っていき、自信を持って10月の試験申請に臨めるようにします(ここで受験料2万円程度を納めます)

1年前の春から始めれば、夏場には自信が付き、本番直前に微調整練習だけ行えばOKです。

皆さん仕事で忙しい中、時間をやりくりして練習されるので、ゆとりを持つことは重要だと思います。

2級・必勝スケジュール作成法

スケジュールの組み方の基本は「①事前に練習できるもの」「②直前に練習すべきもの」を分類することです。【事前】が主にショートングを使用した「間合いを取る練習」で、【直前】が実材料を使用した「通しの練習」です。

実材料での練習を直前にするのが望ましい理由
①材料費の節約
②冬場でないと練習効果が薄い
③支給材料のメーカーが非公開だから

夏場から張り切って実材料で練習しても、材料費がかさみ、室温が違うと作業性も変わり、仮に実材料に慣れたところで、本番支給されるのは練習時と異なるメーカーで勝手が違います。

つまり実材料で大量に事前練習してもメリットが少ないんですね。

2級の効果的な練習取り組み・まとめ

洋菓子技能検定合格の条件は「試験のクセ」を理解すること。絞り技術だけでなく「間合い技術」が必要で、絞りの位置や数など、図面の指示通りか否か?が1番重要です。(ルールを把握するのが決め手)

絞りの形の良し悪しは主観的で判断しにくいものの、本来4つ絞る部分に3つしか絞らないミスは明確に判断できます。試験は公平性を保つためそのように採点審査されるのです。 ご検討をお祈りします!

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◆月江 瑞穂(つきえ みずほ)と申します。

ナッペや絞りでプロを極めてパティシエを続ける方を応援しています。10年続ける人が、わずか1%しかいない菓子業界に(こそだてしながら)23年在籍している珍獣です。

つきえ経歴(←タップしてご覧下さい)パティシエを続ける方の練習指導・コンディションを整えるスイーツ技術コンサルタント。

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