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スイーツレシピ開発において事前に心に留めてほしい注意事項3点のまとめ
スイーツレシピ開発において、脅かすわけではないのですが..「簡単にできるだろう!」とたかをくくって「こんなはずじゃなかった!」という声をよく聞きます。
レシピ開発の認識で代表の3つ、「誰でもできるだろう」「レシピを得ればこっちのもの」「すぐにできるだろう」といった思い込みです。事前に心得たい注意事項3点を、経験21年のスイーツコンサルタントがお伝えします。
目次
スイーツ商品開発は 思いの外難しい
△現地技術者に指導を行う様子
スイーツの商品開発、いわゆるレシピ開発は、一般的にパティシエなら誰でもできるだろう!と思われがちです。ただ、実際にはパティシエ全体の1%しか「オリジナルレシピ開発」はできません。
例えば、お洋服には「既製品」「セミオーダー」「フルオーダー」のような段階がありますが、お菓子にも「既成レシピ」「既成を少し操作したレシピ」「完全オリジナルレシピ」があります。通常パティシエは既成レシピを再現する職人のことを指します。
レシピだけでスイーツは再現できません
「完全オリジナルレシピ」を作成できるのは上位1%のパティシエだけで、それを捕まえるのが大変なのですが、レシピが完成しても安泰ではありません。
実際に製造をお願いするOEM先の設備スペックにより、依頼をかけたら「仕上がりが全然違う」なんてことはザラにあります。同一レシピでも、作る人・場所が変わると、仕上がりも変わる可能性が非常に高いのです。
つまり、レシピを流すだけでなく、現地入りして設備確認、レシピ調整、技術指導等が必要になるケースが多いのです。
▷レシピの扱い方で間違いやすい3つの落とし穴(←タップしてご覧いただけます))
今日明日では完成しません
△何種類も試作と選考の繰り返し
一般的にレシピ開発は「すぐにできるだろう」と思われることが多いですが、お菓子に関してはご想像以上に時間がかかります。
その理由は「お菓子が化学的」だからです。材料同士は複雑に作用し合っているため、甘いのがイヤだから砂糖は抜く、糖質は要らないから小麦粉は省く、のように簡単に除去できません。
これが「野菜炒め」なら、人参が嫌いだから「人参抜きの野菜炒め」を作る!で、簡単にできるのですが、お菓子の場合はいわゆる、材料を抜く「副作用」が大きいのです。
イメージしやすいのが「ジェンガ」というタワー状にブロックを積み上げる作業です。あれは下のブロックを考え無しに外したら、タワーが崩壊してしまいます。
お菓子も、どの材料が、どの程度外せるのかは経験値がモノを言います。それでも難解なオーダー通りにレシピを組むのに、タワー崩壊のリスクに挑み、ほんの些細なことで作業の最初から全てが組み直しになるケースもあります。
パティシエにも能力差があります
△どのパティシエに頼むかは重要
パティシエというのは誰でも能力が均等なのではなく、それぞれ経験値の高さや、得意ジャンルが異なります。近くにいたパティシエに「レシピ開発」を頼もう!と思っても上手くいかず、行き詰まるケースは多いです。
詳しくはこちらの記事をご覧下さい。
▷パティシエの格付けによる 試作1回の価値の違いを比較しよう(←タップしてご覧いただけます)
スイーツ商品開発の心得・まとめ
いかがでしたでしょうか。思ったより大変なのが「スイーツレシピ開発」です。想像と相違があり、諦めるケース、途中で頓挫するケースも度々耳にします。
ただ、その多くが事前に情報共有ができたり、認識のズレを修正していれば、上手に話が進んだはずだと感じています。
LINEから商品開発の気になる点をお聞かせ願います。
登録だけですと、ご用件が分からないので、ぜひコメントをお願いします(^.^)
◆月江 瑞穂(つきえ みずほ)と申します。
商品開発をしたり、製菓業界の知見をお話したり、パティシエに技術指導をしたりしています。10年続ける人が、わずか1%しかいない菓子業界に(こそだてしながら)21年在籍している珍獣です。菓子と現場の人づくりスイーツコンサルタント。
つきえ経歴(←タップしてご覧下さい)
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