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スイーツ商品開発の所要期間~ゴールまでのイメージ~

オリジナルスイーツの「開発所要期間」はどの位?そもそも「商品開発の流れ」はどんな感じなの? それは①スイーツのイメージがどの程度固まっているか、と②選んだ機関(依頼先)によって左右されます。
ここでは自社の例を参考に、経験21年のスイーツコンサルタントが商品開発の所要期間や流れのイロハをご案内致します。
目次
- ○ たたき台の試作品完成まで
- ・当方参考例:初回試作納品までが2週間
- ○ ご試食・分析にかかる所要期間
- ・当方参考例:試食分析1セット・所要1か月
- ○ 商品開発を なるべく早く進めるには
- ○ スイーツ開発の所要期間・まとめ
たたき台の試作品完成まで
▲番号の振られた試作品がお手元に届くまで2週間
たたき台の試作品が2週間でお手元に届く。実は、これは他商品開発機関と比較して「非常に短い」設定となっています。その理由の1つが「小ロット」であるからです。
複数の商品開発機関を比較検討されて、当方へお問い合わせ下さった皆さまが、必ずおっしゃるのは「開発期間が短くならないか?」です。商品開発が長期化するのは「ロットの大きい機関」に依頼しているからで、その試作ロット数は1万個~といった単位です。
当然、機械作業になるため「その試作のため」に、機械生産ラインの稼働を停め、「その試作品だけを」ラインに通します。その後、機械は「分解・洗浄・組み立て」して元に戻します。つまり試作が「大ごと」なんです。
参考までに生産ラインを1本購入(1日当たり)するのは一千万円が相場。おいそれと試作できないので「打ち合わせ期間」が非常に長くなるのです。
それで困っているから「もっと短期間でできないの?」ということになります。
当方参考例:初回試作納品までが2週間
▲オプションで試作過程もご覧いただけます
当方では、ご入金後からカウントして、試作着手→発送までが平均2週間です。短期間でお届け可能な理由は「小ロット」を手作業でお作りするからです。※大ロットで必要になったタイミングでOEM先をご紹介します。
「想像だけ」で「実物が無い状態」で議論していても始まらないので、1度「たたき台」を作らせていただく必要期間になります。
また試作は、比較しやすい「3パターン」セットでもらえるか確認いただくと良いと思います。例えば、食感の違いなら「かため・普通・やわらかめ」の3種セットで届けてくれるところは親切です。
これは社内で ご試食いただき「どれが一番良かったか?」議論しやすく、方向性が共有しやすい形式になります。試作品が1種類しかもらえないと「良いのか・悪いのか」判断に困りますよね。
ご試食・分析にかかる所要期間
▲イメージに1番近い品を選定いただきます
食感の違いを検討する試食会議なら「かため・普通・やわらかめ」の3種セットの「たたき台」が必要で、その会議開催までに時間を要するほど、後の商品開発が遅れてしまいます。
商品開発の単位は「試作→試食→分析」これで1セットです。「再試作→試食→分析」が2セット目です。つまり試作品をご試食いただかない限り話が進まないんですね。(何セット実施するかは、商品へのこだわり度合で変わります)
ですので「たたき台作成」に「どの程度」の期間待たされるか?で、商品開発機関の見極めをすると良いと思います。たたき台作成がスムーズな機関は、その後の運びもスピード感を持って進めてくれるでしょう。
当方参考例:試食分析1セット・所要1か月
▲超低糖質のシュークリーム試作
【当方商品開発1セットの流れ】
①試作作成 2週間
→②試食分析 1週間
③検証期間 1週間
②は御社で行っていただく部分(社内でご試食いただき、どれが良かったか検討すること)①③は当方で行う部分です。この1セットに合計 約1か月必要です。
つまり1か月単位の商品開発を何カ月継続するか?(何回、試作+議論を繰り返して精度を上げるか)に明確な決まりはありません。期間の決め方は先の文章でご紹介しています。
例えば「ゴルフ」をイメージいただくと分かりやすいのですが、はじめてのホールで何打でカップイン(ゴール)するか、ある程度予測はできますが、やってみないと断定はできません。予測は最初の1打(1試作目)で判断できます。
初回試作が「まあまあイメージに近い!」であれば、残り1、2打でゴールできますし、「結構遠いかも、、」となれば期間はかかります。期間がかかるのは困るなあ、という場合はどうすればいいのでしょうか?
商品開発を なるべく早く進めるには
▲1試作目を受け、所要期間(費用も)を算出します
ダラダラ商品開発を回避するためには、ゴールまでの期限を、はじめに設定してしまうのがおススメです。もしくは予算に合わせた試作回数で打ち切るのも1つの方法です。(長期化・試作回数多ほど費用がかかります)
こだわりが強すぎると、予算も時間もかさみます。ひとまず商品化して外に出し「お客さまの声」を反映させつつ、定期的にアップグレードする方が有効な場合は多いです。
スイーツ開発の所要期間・まとめ
商品開発1セット「試作→試食→分析」に1か月かかることを考慮し(あくまで当方の場合です)何セット実施するか?により必要期間は変動します。ゴルフでいうと、1打目でグリーンに乗せられるか?が決め手で期間短縮の大きなポイントです。
正直なところ「単発試作」を1度お試しいただくのが、ゴールまでの距離がイメージでき、課題も具体化するのでおすすめです。
当方の商品開発試作プロデュースは、単なる表面的な商品の完成ではなく、製菓業界の難しいことを簡単にして分かりやすく、お伝えすることをモットーにしています。
LINEで「商品開発期間目安」とコメント送信いただくと「ヒアリングと所要期間概算」をご案内します。
登録だけですと、ご用件が分からないので、ぜひコメントをお願いします(^.^)
◆月江 瑞穂(つきえ みずほ)と申します。
商品開発をしたり、製菓業界の知見をお話したり、パティシエに技術指導をしたりしています。10年続ける人が、わずか1%しかいない菓子業界に(こそだてしながら)21年在籍している珍獣です。
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