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優秀なレシピ構築者の「試作」は、なぜ短期間でも精度が高いのか

2018.7.17 2024.2.10 更新
プロの中でも優秀なスイーツレシピ構築家の「試作」は、なぜ短期間でも当たる確率が高いのか。実は手始めの段階では「正解」を探すよりも「不正解」を排除する事が、最も重要です。

不正解をどれだけ速く正確に排除できるか?で、その後の試作回数も決まってしまうのです。経験20年超えのスイーツ技術コンサルタントがまとめてお伝えします。

目次

正解よりも「不正解」の特定が大事

スイーツ開発における「試作作業」ですが、試作回数ごとに費用や期間が増すため、できる限り「少ない試作回数」で済ませたいものです。ゆえに優秀なレシピ構築家ほど、最少回数で、できるだけ要望に近い「正解側のレシピ」を構築します。

では優秀な試作者は一体何をするのか?というと、まず始めに要望が決して叶うことがない「不正解ゾーン」を特定しているのです。

例えば、10両編成の電車内でイヤリングを紛失したとします。全車両をやみくもに探すより、1~5両目には絶対にイヤリングが無いぞ、と確実に分かれば、探す面積を半分にすることができます。その分早く確実に見つけられる確率が上がります。

スイーツの試作においても全く同じで「数を打てば良い」のではなく、不正解ゾーンを分析し冷静に排除しているのです。そして残りのゾーンで目ぼしい部分に当たりを付けています。

はじめに「不正解ゾーン」を正しく見つけるためには、相当の製菓に関する知識と、豊富に蓄積された経験が必要になるのです。つまり知識や経験が乏しい機関へ試作依頼を投げると、やみくもに試作回数がかさむことになるため注意が必要です。

不正解をかぎ分けるための知識と経験

「数打てば当たる」やみくも試作方式だと、一旦は良い感じに近づいたのに、スランプに陥って遠ざかってしまった...といった感じに、3歩進んで2歩下がる、ような事態が発生します。一向に終わりが見えないやり方です。

しかし優秀なレシピ構築家は、そのやり方を採用しません。試作ごとに「不正解ゾーン」を排除するので、回数を重ねるほど「正解ゾーン」に近づいていく、いわゆる「トーナメント方式」の試作です。

やるほどに良いレシピに絞られていき、強くなります。試作迷子になることが無いのです。

少ない回数の試作で済む秘訣・まとめ

ご要望を伺い、希望に沿ったレシピ構築を行う際、まずは「絶対に正解が存在しないゾーン」を瞬時に見極め、排除の後「試作作業」に入ります。

それには幅広く偏りのない製菓全般の知識が必要で、一般的にパティシエと呼ばれている人間でも踏み込めない領域です(パティシエはレシピ通りの菓子は作れますが、レシピ本体を構築することはできません)

またレシピ構築家の中でも「不正解」を大幅に削げるのは極々一部の人間に限られます。

当方MOTHERSWEETS®チームのレシピ構築は、最小限の回数で、最大限の効果を発揮すべく、日々研究を続けております。LINEからご相談内容をお聞かせ願います。(月江直通で自動情報配信ではございません)

◆月江 瑞穂(つきえ みずほ)と申します。

商品開発をしたり、製菓業界の知見をお話したり、パティシエに技術指導をしたりしています。10年続ける人が、わずか1%しかいない菓子業界に(こそだてしながら)24年在籍している珍獣です。スイーツ技術コンサルタントとして活動中。

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